安倍首相にIOCとオリンピック延期の交渉をする権限などないのでは?

個人的にはオリンピックなど不要と思っているが、それはさておき、コロナウィルスのパンデミックに関連して東京オリンピックは延期または中止を余儀なくされている。産経新聞(3月24日)の一面トップには「五輪延期 1年以内で調整」との大見出しの他に「首相、IOC会長と電話会談へ」との小見出しが出ている。

一般国民はともかく、与野党の国会議員や、東京都知事、それにマスコミは違和感を持たないのだろうか。驚くべきことにIOCとの東京オリンピック開催契約の当事者でもない安倍首相がその延期に関してIOCと話し合うことそのものが異常である。日本は法治国家である。契約当事者である、小池東京都知事が交渉権を持つのは自明であろう。念のために開催契約の冒頭(日本語版)を示しておく。

 

「2020年第32回オリンピック競技大会開催都市契約

本契約は、 2013 年 9 月 7 日にブエノスアイレスにおいて、

 本契約のあらゆる目的のために正当に権限を付与されたジャック・ロゲ、およびリチ ャード・キャリソン両氏により代表される 国際オリンピック委員会(以下、「IOC」という)を一方当事者とし、

 本契約のあらゆる目的のために正当に権限を付与された猪瀬直樹氏により代表され る 東京都(以下、「開催都市」という)、ならびに

 本契約のあらゆる目的のために正当に権限を付与された竹田恆和氏により代表され る 日本オリンピック委員会(以下、「NOC」という)を他方当事者として、

 締結された」

 

権限を持たぬものがしゃしゃり出て、スポットライトを浴び、政治家としての宣伝効果を狙うのは、フェアな態度ではない。かつて猪瀬東京都知事はオリンピック組織委員会の人事などについて「東京オリンピックは東京都が実施主体なんだから」と主導権を取ろうとしたが、失脚に追い込まれた。その状況に、陰の力の存在を感じた。

オリンピックは表向きは奇麗だが、所詮(利権を含む)政治利用の道具でしかないようである。

では、あの意気盛んな小池東京都知事はと言えば、オリンピックに関しての発言があまりにも少なく、声が小さい。産経新聞の先の一面トップ記事の脇には、「都知事選 自民、小池支持の方向」との見出しがある。うがった見方かも知れないが、トップ記事を見て「安倍さんじゃなく、私(小池)が交渉当事者なのに」と憤慨するであろう小池東京都知事の怒りを和らげるような内容ではないか。何か取引でもあったのではとうかがわせるような感じである。それにしても産経新聞の記事とその紙面編集の配慮の素晴らしさには敬服の念を覚える。上手だねえ。

でも、気が付いてはいけないことに気が付いてしまったような気もする。「見ざる、聞かざる、言わざる」が安楽の道なのであろうが、伊達士魂いまだ滅失せざるがゆえに…

さて今朝の新聞を見れば、東京五輪1年延期の文字が、またまた、十分な検討もなしに、予算の確保もなしに決めたのだろうか。しりぬぐいを税金に求めるようなものなど不要なのだが。

油揚げがトンビに食われてしまうのはよくあることではあるが…。じっくり経緯を見てみよう。

 


指揮官としてあるまじきあいまいな指示

非常時における指示は明確をもって旨とする。ところが安倍晋三首相の国民への要請というものが頗る曖昧なのだ。要請された国民が対応に困るような指示など出さぬほうが良い。集団を率いる指揮官としての訓練を全く受けたことがない、いわば指揮の素人のようだ。これが戦争であれば死傷者の山になってしまうだろう。

2月26日と言う奇しくも2.26事件の日、安倍首相は、「多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は中止、延期、または規模縮小等の対応を要請することといたします」と述べた。ところがその要請の元になったのは、新型コロナウイルス感染症対策本部の会議での安倍首相の発言、「この12週間が感染拡大防止に極めて重要だ」と言うものである。「この1,2週間」と幅を持つあいまいな期間が重要だとしながら「2週間」の自粛を求めるところが聞くものに不安を与える。「多数の方が」も多数の判断を示さず、要請されたものが考えることになる。それだけではなく、「イベントの自粛を求める法的根拠は「ない」」と菅官房長官が言うのだから「根拠なき要請」と不安感がますます強くなる。はてはその実行に関して、「あくまでイベントの主催者に判断してもらう」と責任回避の言葉さえ口にするのである。危機管理の指示者、責任者としては最低ではないか。

そして小中高の休校については、専門家の意見も聞かない、理由も定かでない安倍首相の個人的判断での要請だった。しかもそれを「政治決断」と呼んで胸を張ったのである。にもかかわらず、その休校措置の停止に関しての質問には専門家の意見を聞いてという支離滅裂ぶりだ。何かが起きた時の責任回避を意図したのだろう。

国家のリーダーとしての資質に欠けると言わざるを得ない。私だけがそう感じるのではない。3月11日の産経新聞の「正論」欄に京都大学大学院教授の藤井聡の「「過剰自粛」による大恐慌避けよ」なる論説が載るが、その中で氏は、「一方で政府は、「安倍要請」のように一切の基準も示さずにただ曖昧にイベント中止を要請するような愚挙は回避せねばならない。さもなければ、今日のようなヒステリックな過剰自粛が必ず誘発されるからだ。例えば東京都のように「目安」としての基準を示した上で、過剰自粛を誘発せず、理性的な是々非々の判断を促す種類のメッセージを発せねばならない。」と強調している。安倍政権の内部の人のような藤井教授にまで「愚挙」と指摘されているのである。

何という体たらくか!

 


異常な行動には異常な目的があるものだ

こんな異常なことが、と誰しもが思うのだが、何故か、いや当然ながらマスコミは大きく取り上げない。昨年の参議院選挙の時のウグイス嬢への高額日当の支払いに端を発した河合議員夫妻の問題の捜査過程で、自民党本部が何と1億5千万円もの資金を河合夫妻に提供していたことが明るみに出た。この1億5千万円が何故提供され、どのように使われ、或いは使われずにどうなったかについて全く報道されないのである。

それに時期を合わせるかのように安倍政権による検察への人事介入が指揮権発動のごとく行われた。安倍晋三首相の国会での説明に合わせるような答弁を繰り返す森雅子法相のしどろもどろの態度が深い闇の存在を示唆している。

自民党議員たちでさえ、選挙資金の提供としては1千5百万円が普通だと言っているのだから、河合夫妻の場合は通常の10倍の金が提供されたのだ。そんなことができるのは安倍晋三首相その人か二階幹事長以外にないとのことでもある。

かつて会社で資材部長をしていたころ、随分いろいろなことを学んだ。例えば、“誰か”が法外なリベート(キックバック)を業者に求めた場合に、業者は営業経費の枠を超えるからと発注額の水増しを要求してくることがあるといったことだ。通常の10倍もの金をつぎ込むにはキックバックどころではない使途があったと考えざるを得ない。大きな(疑獄)事件の存在を示しているのかもしれない。徹底的な調査が必要ではないか。本当に検察人事への政権の介入がこれに関連しているのなら、とんでもない“巨悪”が隠れている可能性が高い。そして、マスコミが大きく取り上げないことが却って隠そうとする力の存在と強さを表しているようだ。「あんり、まあ」なんて程度ではないはずだ。

このようなことをそれまで技術屋馬鹿だったが私が考えられるようになったのはいろいろこういった世界の事を教えてくれた当時のH次長のおかげである。

真相解明は文春と共産党に期待するほかないか。

 


アヴェード ヴァスクレセーニィヤ(みちたけランチ)(281)

コロナコロナの日本から早めにシベリアに帰っていった感のある広瀬川の白鳥だが先週は6羽が残留だった。しかし現在はたった1羽が残っているのである。一人旅ではシベリアになぞ到達できないだろうと見ていて気をもんでいる。

さて本日の特別ランチは富山の冬の風物詩「ホタルイカ」である。小さな体に大きな目、1個体の灯す光はとても小さいのだが、まるで夜空の銀河のように、集まって海を明るくする富山湾の海のオーロラのような景色を作り出すホタルイカだ。口に入れ、噛むと濃厚な味噌の味が口に広がる。

その富山産のホタルイカを今日は2種類の食べ方で味わった。一つはアナゴの「つめ」と辛子で。「つめ」には説明が必要だろう。すし屋でアナゴや蝦蛄に塗るたれの事を「つめ(につめ)」と言う。アナゴの煮汁を裏ごしして、しょうゆ、みりん、砂糖などを加え、中火で煮詰めて、煮詰めて作ると「アナゴのつめ」ができるのである。ふと、アワビのつめなんていいんじゃないかと思った。

それはさておき、もう一つはほうれん草とバター・醤油炒めである。どちらも旨いが私の好みから言えば、アナゴのつめと辛子で食す方が良いかな。

デザートは金柑のコンポートだった。

 


園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(228)秘書の雇用(1)

秘書の雇用に取り掛かった。既にパースに事務所を置いている日系企業に紹介してもらった人材派遣会社に依頼した。日本での女子社員は、それが図面作成の専門技術を持つものでもお茶出しを担当するのが当たり前になっていた。しかし、西欧は、ジョブデスクリプションに記載していない業務は一切受け付けないのが当たり前の社会だ。ジョブデスクリプションをどうするか、待遇をどうするかを木暮君と検討した。その時点で必要な仕事ではなく、海上地震探鉱フェーズ、試掘井掘削フェーズ、評価のフェーズとプロジェクトの将来を見通したうえで作成する必要があった。

もう一つ重要なことがあった。事務所での秘書業務以外の、駐在員のサポートも頼みたかった。単身赴任者が病気になった時のケア、医療機関の手配、子供持ちの家庭での生活面でのアドバイスなどである。いわばよろず屋的に何でも助けてくれる存在が望まれた。しかしそのすべてを記載することは難しい。

ともかく面接を行った。候補者は2人だったか。そのうちの一人は実力的に素晴らしく、決めようとした。しかし相手側に断られてしまった。条件が合わなかったのである。

暫くして、今度は事務のスキルが断トツというわけではないが若い女性が希望していると言ってきた。会ってみるとまだ20歳、ミニスカートが似合うインド系の女性だった。

書類にはすべてを書ききれないので、「その他」としてあるけれど、その中にはお茶出し、私生活に困った時のサポートなど色々頼みたいことがあるんだと説明した。我々が初めてこのオーストラリアという国に赴任して、社会システムもよくわからない中で生活するのでとの説明をよく理解してくれた。以前は石油開発に関するサービスコントラクターで働いていたということで、石油開発という技術系の会社の業務内容にも知識があった。

そして、その女性、名前はドナ、を雇用することにしたのである。その後いろいろな場面で彼女のアジア人由来のきめ細かい心配りに助けられた。

 


法相だってねえ、ほう、そうかい

ひゅるりーひゅるひららー、もう駄目だと、言われています〜♪

そんな歌が聞こえてきそうな森雅子法相である。いわゆる「福島原発から検事が真っ先に逃げた」発言の問題だけでなく、予算委員会の質問中にトイレ利用のために一時退席したにもかかわらず、記者を自ら呼び寄せてぶら下がり取材をさせたというのだから、大臣不適格どころか国会議員としても不適格だろう(国会軽視が歴然)。

3月16日の参院予算委員会では、冒頭に金子予算委員長から「極めて遺憾だ。政府の立場にあることを十分留意した上で、緊張感を持って臨むこと、質問に的確、適切に答えることを改めて要請する」と注意を受けたという。質問の意味さえ把握できない能力らしいが、それでは世の弁護士が無能のように誤解されてしまうではないか。

国会予算委員会の大臣答弁で、代表する法務省の見解とは異なる個人的意見を述べるのは大臣としての職務上の判断能力に問題があることを意味している。

ところで法相の仕事には、死刑判決が確定したものの死刑執行命令者と言う重要なものがある。死刑執行はその対象者の生命を奪うことなのだからその判断は一時の感情などでなされてはならない。このような、すぐに頭が混乱する人を法相にしてよいのか、国民はしっかり考えるべきだ。そして任命した安倍晋三首相はいつものように、任命責任があることを認めたが、これも何時ものようにどのように責任をとるかは語らない。つまり責任など取るつもりはないようだ。ほう、そうかい!

 


「ぴーちゃん」という語をご存じだろうか

産経新聞が東日本大震災の起きた日の前日というので310日の一面に、大震災で父親を亡くした、というよりその時はまだ母親のおなかの中にいた奥田梨智さん8歳の「会いたいよ パパ」という詩を紹介している。

 

パパ あのね

つなみのときは

ママと

ママのおなかのなかのわたしを

まもってくれてありがとう

 

から始まる、ちょっと胸の詰まる詩だ。できれば読んでいただきたい。

その詩の中に次の一節がある。

 

ぴいちゃんは

いつも わたしのめんどうを

みてくれるよ

こんどは わたしが

ぴいちゃんのめんどうをみるよ

 

この「ぴいちゃん」をご存じだろうか。宮城の方言で曽祖父母の事を言う。曽祖父を「ぴい爺さん」曾祖母を「ぴい婆さん」と言い分けたりもするらしい。

標準語では「ひい爺(婆)さん」と呼ぶのだから、標準語の「ひい」を宮城では「ぴい」と言っているわけだ。この宮城の「ぴい」を縄文に源を持つ古代語の名残だと考えている。

私は、と言う時の「は」は「ワ」と発音する。言語学者は、「は」は「ワ」に転音しにくいので、転音しやすい「パ」が元の音だったのだろうと推定している。つまり「私ぱ(パ)」が「私は(ワ)」に変化したというわけだ。

この例からは、「ぴい爺さん」が「ひい爺さん」に変化したと考えるのが妥当に思える。図らずも言語学者の推定を指示する実例を得たというところだ。

かつて縄文王国の中心であった宮城県に縄文語の名残が、特に方言の中にまだ残っているものと思われる。折々に検討していきたい。

 


こりゃ山上直子の読書感想文?

何がいけないんだろう?山上直子の「日曜に書く」や「大阪特派員」を読んでいてその何かを探している。阿比留瑠比のように文章というよりも、性根が政治的に曲がっているのとは違う理由があるはずなのだ。ひょっとすると、物書きセンスにもともと恵まれない方なのかもしれない。

産経新聞(38日)の「日曜に書く」は山上直子の「万葉学者の墓じまいに学ぶ」というものだった。しかし内容はほとんど「墓じまい」には関係のないものだった。子供のころ、見出しとか題とかいうものは、内容を一言で表すようなものにしなければならぬと教わったことがある。記事がだらだらとした散文詩とすれば、見出しは無駄な修辞を取り除いた俳句のようなエッセンスでなければならぬのである。「何でもええからな、目立てばええねん」では「何やってもな、もうかりゃええねん」との“大阪精神”と同じようだ。そうか山上直子は関西人であったか。

内容は一言でいえば読書感想文である。しかしその本が今月末に発刊予定というものだというので、発刊前に読んだ山上直子がその本の紹介(宣伝?)をして販売に協力しているのかと思われても仕方がない。まだ発刊前の本であれば一般人は手に取って山上の紹介文と比較する手段がないのだから一種のアンフェアだろう(インサイダー何とか?)。かつて佐藤優が自著の内容紹介の如きものを自分のコラムに書いたのよりはまだ罪は軽いが。それにしても「汚ねえ!」と言われかねないようなことを論説委員がするんだねえ。「どうでもええねん」精神かえ、やっぱり?

親の死、墓、先祖と言ったものに言及していくのだが、あまり造詣は深くはないようだ。一例だけ示しておこうか。

「墓とはなんだろう。死者は死後の儀礼によって先祖神になっていくという考え方がある。個人として忘れられることでご先祖さまとなり、現世のわれわれがいまあることを感謝する対象となるのだ」

こういう考え方があると言いながら、「対象となるのだ」と断定形で終わる。”一つの考え方”なのだから「対象となるのだそうだ」とすべきだろう。「個」と「一般」は(プロなのだから)それらしく表現して欲しいものだ。論理及び表現に関する微妙さへの意識が不足のようだ。

日本の葬送や墓については縄文以来の死者への考え方と仏教の考え方とがごちゃ混ぜになっているのが現状ではないか。古来日本人は死者を穢れたものとして“捨てて”きた(アイヌの風習からも『万葉集』からも判る)。遺骸を山に捨てるのが一般的だったし、死者の霊が二度と戻らぬようにと銘々道具は壊した。葬儀での出棺時に茶わんなどを割り、焼き場からは決して振り返ることなく戻り、地域によっては履物(草鞋など)を切り捨てるようなことを現代でも行っている。墓は仏教系の渡来民の風習だったのであるが、元より山上直子はそんな区別など知らないようだ。拙著『太安万侶の暗号(ゼロ)〜日本の黎明、縄文ユートピア〜』にアイヌの例も含めてまとめてあるので読んでみてはどうか、もしよろしければ。

山上直子のこの記事は以下で読める。

https://www.sankei.com/column/news/200308/clm2003080005-n2.html

 


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