安楽死事件は殺人罪の対象か?

頃は幕末戊辰の役さなか、薩長の会津攻撃に足手まといになるまいと多くの武家の女性たちが自決した。しかし自決の稽古を積んだものなどいないから、胸を刺したものの死にきれずに苦しむ女性がかなりいた模様だ。話によれば、苦しみ、既に目が見えなくなった女性がそこに乗り込んできた薩摩藩士にかすかな声で呼びかける。なにとぞ止めを刺してほしい、と。そのまま打ち捨てておくのは武士としてできることではない。近寄り、女性を左腕で抱きかかえる。すると女性は「お味方なりや」と聞く。「味方でござる」と薩摩武士は嘘をつく。それを聞いた女性は安心したように、「ならば」と口元を緩める。薩摩武士は小刀を抜き、「御免」と言うや、心臓を突く。

これが殺人罪かえ?この状況に、私は奥羽列藩側の人間ではあるが、よくそうしてくれたと感謝の念を覚える。言葉を代えれば他人の難儀を救う行為なのだから。

京都でALSを患った女性がいた。その頼みに安楽死用に薬を与えたとして医師二人が嘱託殺人罪容疑で逮捕された。本人は将来に希望はなく、自ら命を絶つこともできない状態なのである。事情などを調べなければ分からないだろうが、単純に殺人となど言ってよいものか。

切腹時の介錯人を殺人者と呼ぶようで違和感を禁じ得ない。安楽死を希望するものが裁判所に申請して、裁判所の許可を得た上での安楽死が出来るように、法を変えることはできないのであろうか。

第一、死期の迫った患者の点滴をそっと外したりするのは黙認しているではないか。手術に際して個人的な金を要求する医師などごろごろいる。医療事故を隠して知らん顔をする者も多い。C型肝炎の元になった注射をした医師の特定ができるのにしないでいるのはどうなのか。医療にかかわるものの倫理観など疑わざるを得ないのだ。なぜ、安楽死問題だけが大きく取り上げられるのか不思議である。ワイドショーなどという商業番組の中で、一億総裁判官のようないわば「裁判ごっこ」のようなことをする意味があるのか大いに疑問である。

 


コメント
コメントする








   

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

にほんブログ村

selected entries

archives

recent comment

  • 園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(88)人事考課を書き換えさせた石油資源開発人事部
    名無し (10/15)
  • 国際石油開発帝石(インペックス)は経営行き詰まりなのか?それを暗示する現象(2)
    名無し (08/20)
  • 園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(132)ホテル代の踏み倒し
    No use (07/25)
  • 論理の誤り―纏向遺跡と桃の実の年代
    No use (07/24)
  • (続)石油資源開発の新役員布陣が発表されたが―身体検査は大丈夫か?
    No use (07/24)
  • 『人麻呂の暗号と偽史『日本書紀』〜萬葉集といろは歌に込められた呪いの言葉〜』を電子出版化した
    ふひと (07/11)
  • 国際石油開発帝石のイクシスプロジェクトは「大失敗」?!
    高松 和弘 (06/27)
  • 起きる確率の高い南海トラフ地震の被害額が1,400兆円以上と言うなら
    toshi (06/14)
  • 決裁文書の事後改竄は単なる文書管理の問題ではない
    giinnokoe (06/01)
  • (続)石油資源開発の新役員布陣が発表されたが―身体検査は大丈夫か?
    名無し (05/28)

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM