産経新聞の「偏西風」、確かに偏って吹いている

産経新聞(7月4日)の「偏西風」なるコラムだが、確かに「名は体を表す」の成句の如し、関西電力サイドに偏っているように見える。タイトルは「株主総会の『脱原発』を図るとき」で、大阪経済部の粂博之の筆になる。タイトルからは内容が分からぬように、と工夫したのだろうが、株主総会で脱原発の議論をしないようにしよう、との呼びかけである。「国策民営」の事業だからという理由らしい。それならなおさら電力会社が企業としての態度を決め、国に対して原発事業の実施者になるのか、拒絶するのかを決めなければならない筈なのだが、粂の意見に従えば、電力会社など「民営」なのではなく「偽民営」、つまり「名ばかり民営、実は官営会社」である実態が見えてくる。詭弁らしきものがある。

「「原発は地元に汚いカネをばらまかないと(建設や稼働が)できないことが分かった」。関電が6月25日に開いた定時株主総会で、大阪市の代理人、河合弘之弁護士が脱原発を求める株主提案の理由を説明した。実際はカネをばらまいたのではなく、幹部ら75人が地元有力者から総額3億6千万円相当の金品をもらっていたのだが、関電の原発事業で潤った地元関係者らのお金が元手となっている。」

粂という人は関西電力と特段のつながりでもあるのだろうか。関西電力の幹部多数が地元有力者からカネをもらっていただけだ、と何とも読者を馬鹿にした物言いではないか。3億6千万円もの金を何の目的もなしに差し上げるものなどいない。最初に手心を加えた発注があり、受注後に(ぼろ)儲けの一部を発注者に還元するのはよくある手口である。要するに賄賂の原資を入札額或は応札額に乗せているのである。もっと簡単に言えば実際にはもっと安く工事は発注施行できたのである。つまり業者側に無駄な金を支払って会社に損をさせ、その金を業者から発注側の個人に還流させたのである。

こんなことは実業の世界ではよくあることだが、勿論それは当然背任罪に相当する犯罪であろう。

「関電は金品を受け取った元役員5人を相手取り、総額約19億円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴。これとは別に個人株主らも元役員ら計22人に総額約92億円の賠償を求めている」

忘れてならないのは、関電が旧役員5人に損害賠償を求めているが、その求めている関電には金をもらった悪人どもがたくさん残っているのである。5人で「お茶を濁そう」との考えであろう。個人株主らの訴訟対象は「元役員ら」となっている。現役の役員も含まれていたはずだ。だからこそ対象が22人にも上る。

関電の擁護記事を忖度して(忖度だけ?とは限るまい)書くとは公正さに疑問が残る記事と言わざるを得ない。なるほど「偏西風」だ!

 


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