卑しい根性が見えてしまっているぞ、佐藤優

「えろう こっすい やっちゃのう」(恐ろしくコスイ男だ)という感想を持つのだ。いや、産経新聞(6月14日)の産経書房の「書評」の一つを読んでみたのである。産経新聞論説委員、乾正人の「官邸コロナ敗戦」との書名と著者の名が目に入ったからだ。著者は産経新聞には稀な媚びない記事、論説を書く人である。

書評の冒頭13行は本書を書いた乾正人の本書執筆に関する立場の説明だ。個人の考えと言いながら所属組織の枠から出ない人が多い中で、乾氏が歯に衣着せずに、安倍晋三首相や、今井首相補佐官を批判していると書く。おそらく自身が、執筆依頼先や自身の立場を考えて物を書いているからこその驚きが評者をしてそう書かしめたのであろう。(評者は忖度物書きか!と感じた)全体64行のうちの13行は20%に当たる。長すぎないか?

続くのは、本書執筆の動機だ。著者の同僚記者の仕事振りと人生の終え方を見て、というのだが、これが23行、全体の36%にも及ぶ。そしてこの同僚記者と評者の関係という書評とは全く無縁の、自身の宣伝のような記述が5行続くのである。曰く、

「ちなみに高橋記者は北方領土問題にも強い関心を持ち、評者も何度も取材を受けた。産経魂を体現した優秀な記者だった。早すぎる死が惜しまれる。」

分かるだろうか、”評者”(ここからは「“」マーク付きだ)は著者の同僚記者からインタビューを”評者”が受けたことがあるとなど書く。よほどさもしい根性の輩であろう。

そしてようやく本書の内容に入るが、

「乾氏は新型コロナウイルス(乾氏の表記では武漢コロナウイルス)に対する首相官邸の対応が遅れた背景に外交戦略の変化があると考える。〈なぜ習近平が令和二人目の国賓に決まったのか。安倍晋三首相自身が、第一次政権から基軸にしていた「価値観外交」を捨て、米国・トランプ政権との盟友関係を基軸に置きながらも民主主義や自由の尊重といった価値観を異にする中国やロシアにも秋波を送る「バランス外交」に大きく舵(かじ)を切ったからだ〉」

これがたったの15行で全体の23%である。そして極めて奇妙なことが続く。「もっとも」という接続詞を使いながら、続く文章が、

「この認識は正しいと思う。もっとも評者は、わが国力を客観的に見た場合、安倍首相、今井補佐官、北村滋国家安全保障局長らが行った米国、中国、ロシアとの勢力均衡を基本とする「バランス外交」への政策転換が現実的選択だと考えている」

なのだ。これでは「もっとも」が変じゃないか。そして冒頭部分での、

「乾氏が歯に衣着せずに、安倍晋三首相や、今井首相補佐官を批判している」

との評者の紹介と整合性がないではないか。

さてはこの”評者”、緒言とあとがき位をパラパラと捲って見てただけで実際には内容を読んでいないな、と見た。

評のバランスと言い、自己宣伝と言い、はては日本語の論理がオカシイ相当程度の悪いものに評を依頼したものだとその人選に呆れたが、”評者”の名を見て納得だった。佐藤優、そんなレベルであろう。この“評者”に書評を書かれるとは乾正人が気の毒である。

『愚管抄』の慈円ではないが、今は末世、まがい物がはびこる世になったと感じる。検察幹部が地位の為には事件処理に手心を加え、法務大臣をしたものが実は公選法違反者、トップは「責任を取る」ことの意味さえ知らず…教育勅語より、海軍の「五省」を教育に取り入れたほうが良いのでは?と感じる。それを見れば、本の評者などこんなものか、現代では。

 


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