詭弁の老論客、櫻井よしこ「検察庁法改正案」について力む

実は安倍晋三首相はこの法案の強行採決方針を変更し、今国会での成立を目指さないことにしたとのことだ。519日の事である。ネットでの反対が数百万件あったというが、ネット上の声が国民の代表意見とは言えない。しかしそれなりの人数の国民が”積極的反対”をしているのは事実だ。それにもまして元検事総長を含む検察OBが反対の意見書を法務省に提出し、それを追うように元特捜部検事のグループがやはり反対の意見書を提出した。是が重要である。519日の河北新報では「何故黒川は延長を承諾したのか」との現職検事たちの疑問の声を紹介している。検事魂・検察魂を失った黒川への心情が垣間見えるように感じる。産経新聞(519日)の「風を読む」では論説副委員長の別府育郎が次のように書いている。

「「誘因や圧力」には、属人的な人事介入も含まれると解釈する。よもや地位に恋々としたとは思えず、そこにどんな事情があったのか、あずかり知らない。それでも、黒川氏は63歳の誕生日である28日を前に、検察庁法の規定に沿い、退官すべきだった」

私は今この時点であっても黒川は辞任すべきだと思う。無言で居残り、検事総長となって、その結果検察への国民の信頼を失わしめた元凶として長く語られるよりも、身を引いて、騒動をおさめ、安倍政権の政治介入を防いだ検事と長く称えられる方が価値があるように思う。

さて、517日のスポーツ報知が同日法相のフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」でもこの問題に関する特集を報じている。リモート参加した若狭勝弁護士と櫻井よしこの議論が面白い。櫻井よしこの発言は次々に若狭弁護士によって論破されていくのだが、一つコメントすべきものがある。

(記事引用)

「この法律は令和4年の4月1日に施行されるんです」とし、この時は安倍首相の任期が満了を迎えていることなどを引き合いに出し「この立て付けから見ると安倍政権が黒川さんを気に入っているから、次の検事総長にしようという発想は無理がある」などとし

(引用終わり)

櫻井よしこは、安倍晋三首相の任期が過ぎた後に施行される法律だから安倍政権とは関係ないと主張しているようだが、黒川の任期半年延長が不法なプロセスで行われ、それが今年の夏の検事総長交代を目論んだものであることを知りながらのこの発言は、詭弁の典型ではないだろうか。仮令安倍晋三首相が退任後であったとしても、首相時代の数多の疑惑を持つ身であれば、影響力を行使できる検事総長が存在していてほしいのではないか。不要不急のものを強行採決をしてまで成立させようとした背景にはそれなりの、最重要且つ緊急取り扱いの必要があったとみるべきである。近くは河合事件、それに、森友、加計、桜、河合への15千万円、マスクの発注問題、その他特区関係や東京オリンピックがらみなど多くの疑惑が残っているのではないだろうか。

韓国の歴代大統領は退職後必ずといってよいほど起訴され死刑判決を受けるなど、在職時代の不正を追及されている。権力者は権力を失ったのちのことを考えないわけにはいかないのだろう。

この櫻井よしこという「詭弁の老論客」にも、独立、公正、不偏不党など検察官に求められる清潔さが欲しいものである。

猶、関連の記事などのURLを示しておく。512日の当ブログの記事もお読みいただきたい(http://blog.sonodago.com/?day=20200512)。

https://www.msn.com/ja-jp/entertainment/celebrity/桜井よしこ氏と若狭勝氏が黒川検事長の定年延長でリモート生激論-前代未聞の卑劣-と断じた若狭氏に桜井氏は-内閣が恣意的に半年延長したことではない/ar-BB14bRlf

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/検察トップの人事権は誰が持つべきか-改正案は-指揮権発動の制度化-と早大-水島朝穂教授/ar-BB14bJGG

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/「検察庁法改正」の基本的疑問に答える%ef%bd%9e検察は、政権の意向を一層「忖度」しかねない/ar-BB14bKG4?ocid=spartandhp

https://www.msn.com/ja-jp/news/politics/【意見書全文】特捜ob「法改正、失礼ながら不要不急」/ar-BB14ecVK?ocid=spartandhp

 


コメント
コメントする








   

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>

にほんブログ村

selected entries

archives

recent comment

  • 園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(88)人事考課を書き換えさせた石油資源開発人事部
    名無し (10/15)
  • 国際石油開発帝石(インペックス)は経営行き詰まりなのか?それを暗示する現象(2)
    名無し (08/20)
  • 園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(132)ホテル代の踏み倒し
    No use (07/25)
  • 論理の誤り―纏向遺跡と桃の実の年代
    No use (07/24)
  • (続)石油資源開発の新役員布陣が発表されたが―身体検査は大丈夫か?
    No use (07/24)
  • 『人麻呂の暗号と偽史『日本書紀』〜萬葉集といろは歌に込められた呪いの言葉〜』を電子出版化した
    ふひと (07/11)
  • 国際石油開発帝石のイクシスプロジェクトは「大失敗」?!
    高松 和弘 (06/27)
  • 起きる確率の高い南海トラフ地震の被害額が1,400兆円以上と言うなら
    toshi (06/14)
  • 決裁文書の事後改竄は単なる文書管理の問題ではない
    giinnokoe (06/01)
  • (続)石油資源開発の新役員布陣が発表されたが―身体検査は大丈夫か?
    名無し (05/28)

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM