プロジェクトの設立を目的とせず、商業価値を有する油ガス田を得るためには(6/8)オイルビジネスは探鉱開発だけではない

そもそも我が国の石油鉱業に対する政策はエネルギー安保の一環としての自主開発原油の確保が第一目標であった。そこでは何故自主開発原油でなければならないのかの議論が不足のままだったように感ずる。

原油の輸入契約が非常時に守られない可能性が高くて、自主開発原油なら確実に輸入できるという理屈が理解できない。安全保障の面からは確実に原油が輸入できれば良いだけである。

そして経済産業省が自主開発原油としているものには単に油田権益の一部を買ったというものも含まれているようだ。コンソーシアムのわずかな参加比率でノンオペレーターになったようなものを自主開発原油だと取り扱うのは、自主開発原油増大の目標を掲げた経済産業省の成果の粉飾に異ならない。

さて、オイルビジネスとは鉱区を取得し、探鉱して油田を発見し、開発・生産に移行するというものだけを言うものではない。現状のように原油価格が下がった時に油田権益を買い、原油価格が上昇した時に権益を売却するといったビジネスは日常的に行われている。試掘が成功すれば、鉱区価値が上昇する。その時に権益の一部を売れば利益が出る。開発するとなればファームイン条件はより高いものに出来る。色々なステージでの権益購入と売却によりビジネスチャンスが生じるのである。鉱区の取得、探鉱、開発、生産との流れを強要するかのごとき硬直した考えを持つ政府の許ではオイルビジネスの成功の可能性は低い。石油会社の株式を取得し株価の上昇で利益を上げることも可能である。

それらを総合的に取り扱う企業を育成すべきだと感じる。そのためには役所など徹底排除すべきだろう。

時に昨日国際石油開発帝石の中間決算データが発表された。諸数値のひどさに驚くだけでなく、今期末予想に使われている床、為替の前提(仮定値)にも注意を払ってほしい。特損処理の可能性(近いか?)に触れた点にも注目すべきだ。

 

 


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