人間は感染症対策のために生きているのではない

54日、政府は新型コロナウィルス感染症に関して緊急事態宣言の531日までの延長を発表した。水際での防疫と叫びながら中国からの観光客を”歓迎”すると自由に入国させていた愚の典型のような対応で、当然のごとく水際防疫に失敗した安倍政権は、その後ガタガタゴトゴトと場当たり的に対応してきた。PCRの検査能力も安倍首相は12万件というが実際にははるかに低い能力しかないばかりでなく検査の実施がむしろ“政策的に”抑えられてもいるようだ。

今回の緊急事態宣言延長と共に、政府の専門家会議は感染を防ぐ「新しい生活様式」を提言している。しかしそれがコロナ禍が終息するまでの一時的なものかどうかについての言及はないようである。少なくとも新聞記事には見当たらないようだ。「新しい生活様式」とあって「コロナ感染を防ぐための一時的な緊急生活様式」とされていないのである。これからは安倍政権は今後も次々に疫病が蔓延することを想定しているように見える。

我が国は四方を海に囲まれた島国である。大陸の国家のように陸路で外国とつながっているわけではない。その分防疫は格段にしやすい地理的条件を持つ。武漢からの新型コロナウィルスを持った観光客直輸入みたいな馬鹿な真似をしなければ防疫をかなり効果的に実施しうるだろう。その国境における防疫がしっかりできれば、感染症専門家という、人間とか文化とかいうものの素人が考えた「新しい生活様式」を採用しなくても良いのではないか。

「対面での会話はお互いに横向きで」「食事は横並びで」「食事中は話さない」「筋トレ、ヨガは自宅で動画で」「風邪の症状のある時は家で休む」まして、「自宅での家族との対話もマスクをつけて」など、これを恒常的に実行できるのだろうか。人間は生きてりゃ良いというものではあるまいに。

生まれながらにして金持ちの安倍晋三首相には到底理解できまいが、狭いアパートに多くの家族が暮らすケースなど珍しくもない。『密』でない暮らしの為には広い居住空間が必要だ。それが不可能だからそういった生活をしている人たちに、そうしたほうがと言う方が馬鹿ではないのか?出来るだけ人と接するな、話すなと言うなら、人間に必要な触れ合い(スキンシップ)などのない無味乾燥な社会が出来上がる。人間味のない人間生活を押し付けるのか?風邪を引いたら、ずっと有給で休めるわけではあるまい。『密』を避ければ、商業施設、飲食店などはより広いスペースを必要とする。1輌当たりの客数が少ない鉄道やバスは運行数を減らさざるを得ない。経済効率が格段に下がるのだ。つまり値上げにつながるのだから、利用者の収入が上がらなければ経済全体が回らない。およそ非現実的だし、いかにも感染症学者の考えの狭さ丸出しである。経済、社会、人間としての幸福などを総合的に判断するはずの「政治が欠如」している。社会・経済システムを考えるべきだ。

緊急事態下での対応はともかく、長期的には国内にウィルスを持ち込まさせない方策が必要だ。安いからと言って汚れたもの、汚染された人を国内に入れないことだ。オーストラリアの防疫システムを見てみればかなり参考になるはずだ。軍備だけでなく、食糧自給も防疫も国家の安全保障問題なのである。

この反省に立って、ウィルス感染の震源地とも言うべき場所からの観光客を無制限で受け入れていた、いやむしろ歓迎していた政策を考え実行したような政治家が政権を担えないようにすることが肝要である。何事も閣議決定すればできるなどと思い込んでいるような政治家を抹殺することがウィルス撲滅以上に重要なのではないだろうか。いかなるシステムも動かしているのは人間なのである。愚かなものに権力を持たせてはならない。

ウィルス感染を防げても、ペット以下の生活になるのでは「どこが健康で文化的な生活なのか」と問いたくなる。今回のパンデミックからは、リニア新幹線など不要では?大阪万博など止めるべき?オリンピックなど危険の祭典?カジノなどないほうが良いのでは?などなど多くの疑問が湧いてくる。これらを含め、日本のあるべき姿を再検討すべきだ。それこそ国家基本問題とはこういうことではないか?

「国の形」などというくだらない表現のものではなく、新しい時代の新日本の総合的デザインをする能力ある政府を作らねばならない。

(園翁自伝を休みました)

 


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