コロナ禍に名著を読む

330日の「産経抄」が良い。抄士の理性的で知性的、そして温厚な人となりが伝わってくる。官邸の苑池のアヒルもガアガア喚くばかりではなく、この抄士のごとく、静かに、落ち着いた声で語りかけるようになると良いのだが。

「都知事閣下から、週末は不要不急の外出を控えるように、とのご沙汰をいただいている」

とは、巷間”緑の狸”と呼ばれることもある小池都知事に対して何と慇懃無礼なこと。しかしそういう表現をしたくなる気持ちは分かる。

「コラムを書くのは不要不急かもしれぬが、1両に3人しか乗っていない電車に乗って会社に出かけた。悲しいかな、テレワークなるものができないからだ」

の部分に驚いた。実験をしているわけでもあるまいし、ましてたかが産経抄と言う短文を書くだけではないか。PCがなくとも手持ちのガラケーで十分なのではないか?それにまだ現役選手、私よりずっと若いはず。私は出版社麁鹿火関係の仕事は遠い横浜のビジネスパートナーとパソコンでのやり取りが主になる。メールで打ち合わせることが多いが、ファイルはクラウドの共有ファイルとし、まとまったやり取りがあるときはチャットに移る。そうしなければ遠隔地間での共同作業などできないからだ。抄士の奮闘を祈りたい。

「人類は、目に見えないウイルスに翻弄されるほど脆(もろ)い。外出がままならぬ今こそ、古今東西の名著を読まれるようお勧めしたい。武漢発新型コロナの長いトンネルを抜けると、どんな国が待っているのか。本にヒントが書いてあるはずだ」

その通りなのだが、今の人には本を読む基礎知識がないように感じる。読んでいるのもいわゆる大衆ものだろう。彼らにとっての笑いは「お笑い」のレベルを超えないようだ。私の周辺の人たちを見回せば、一般に若い人(4050代も含む)は漢字を知らない。故事ことわざも知らない。まして漢文の基礎もないし、西欧の文学のベースとも言うべきバイブルへの知識も不足だ。時間ができたからと言って名著を読みこなすのに必要な学力・知識がなくては本は読めないのである。基礎体力、基礎知識、基礎学力を身に着けさせる教育がおざなりになっているに違いない。もっとも、明治の新聞などは漢字が読めない大衆のために漢字にはルビが振ってあった。昔からそんなものか。異なるのは学ぶという意識を持たなくなったことではないだろうか。「そんなこと教わりませんでした」という言葉にそれが端的に表れている。してもらう、教えてもらうには主体性がない。

 


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