関西電力、腐っているのは経営層だけではあるまい

関西電力の不祥事、と言っていたらとんでもない。不祥事のレベルではない、企業倫理のかけらもない会社だと分かってきた。

318日の「産経抄」は黒四ダム建設の際の太田垣士郎社長の有名なエピソードから始まる。ちょっと引用しようか。

「最大の難所となったのは、北アルプスの真下を貫く、資材運搬のためのトンネルである。案の定、掘削中に大量の冷水が噴出してきた。作家の北康利(やすとし)さんの手に成る伝記『胆斗(たんと)の人』によると、現地に急行した太田垣は、当然のごとくトンネルに入ろうとする。押しとどめようとする秘書に取り合わない。「この先は危険です! おやめ下さい」「その危険なところで作業させているのは、社長のぼくなんだよ…」。社長の行動はすぐに関電社内に広まった。鉛筆1本、紙1枚にいたるまで倹約して全社員で黒四を応援しよう。そんな運動が巻き起こった」

素晴らしい出来事なのである。明治人の気骨が表れている。私が接した経済産業省から天下り社長の「民間はいいねえ。何かもらっても贈収賄にはならないんだから」とは、雲泥の差や月とスッポンと言った言葉などでは表せないほどの「人間の格」の違いを感じる。

太田垣士郎社長の言葉と行動に関西電力社内は感動し、全社での応援行動が巻き起こったという。しかしのちの関西電力は違う。幹部社員や役員などの経営陣が総額37千万円とも言われる金品を森山という福井県高浜町の元助役から受け取っていたことが発覚した。当初は森山氏が怖くて返せなかったと言い訳して逃げまくっていたが、返せなければまとめて供託にすることもできたろうにしなかったばかりではなく、使ったものもあるようである。さらに、森山指定の業者に工事発注を恣意的に行う等、背任行為とも考えられる行動をしている。

また、東日本大震災の際に電気料金値上げをした際、役員報酬をカットし、従業員給与も下げていたが、その後ひそかに役員報酬の減額分を補填していたのだそうだ。産経抄は、

「第三者委員会の調査報告を聞いて、怒りを覚えない消費者、一般社員は皆無だろう」

と書いている。しかし政府、経済産業省の怒りについては何の指摘もない。「困って」はいても「怒って」はいないからだろう。関西電力にはエネ研の某氏のようにエネルギー村からのものが監査役として経営に参画してきた。勿論本来の役割など期待できるわけがないだろうし、現状を見ればそれは分かるだろう。国際石油開発帝石の経営諮問委員に竹内純子が委嘱されたのと同様の背景なのかなと想像している。

さて、太田垣士郎社長の行動に関西電力社内は一丸となって働いた。では、私腹を肥やすばかりの腐った会長、社長、取締役などを戴く現関西電力社員が業務に邁進するだろうか。社長を交代させる、新役員に変えると言っても、腐った役員に認められて幹部社員となったものが役員になったからといって会社を改革できるだろうか。金太郎飴と言うものは端っこだけではなく全部が同じ顔なのである。

国家国民の事を考えるのなら、関西電力を解体して、他の電力会社に任せた方が良いのではないか。尤も関西電力の体質だけが特殊だったのであればと言う条件が付くが。いや、ほかの電力会社も露見していないだけで実情は関西電力と同じなのかもしれない。「電力会社はいいねえ。総括原価方式で必ず利益が出るんだよ」なんて声が聞こえるのかもしれない。産経抄全文は以下で。

https://special.sankei.com/f/sankeisyo/article/20200318/0001.html

(餌撒けば 群れて跳び来る カモメかな)

 


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