一億総不活躍か?壮大な無駄に見えるテレビ番組(1)

企業において情報の共有は大事である。しかし情報の共有に時間をとられ、本来の仕事をしないのでは企業としての成果など望めない。

かつての日本の会社にはラインから外れた年配者が「調査役」などと名付けられて窓際に座っていることが多かった。特になすべきこともないので、新聞を読み、業界紙を読み、社内の回覧書類に目を通し、時々お茶やコーヒーを飲んで周囲と談笑する、そんな生活をして給料をもらっているものがいたのである。私の娘が会社のバイトに行き、帰ってから「お父さんの会社、働かない人がいるよ!」とあきれた声を上げたこともあった。

ま、はなっから戦力になどならない調査役殿が新聞雑誌で時間つぶしの毎日を送っても会社の業務にはさして影響はないのだが、実戦部隊が情報共有の美名のもとに本来自身に必要のない情報まで端末で見始めると逆効果が現れる。情報共有はあくまで「業務遂行に必要な情報」に限るべきなのである。

私が勤めていた石油資源開発という会社では、部長会でも役員会でも「坑況(石油開発における掘削井の状況)報告」が行われていた。○○という試掘井では○○メートルまで掘進し、地質状況は…」と結構な時間をかけて説明をするのである。そんなもの必要か?必要ではあるまい。天下り社長など、石油掘削井がどんなものでどのような調査をし、どのように掘削し、どのようであれば成功なのかなど全く知らないのである。会社設立以来継続している坑況報告をただ続けているに過ぎないのではないか。

石油会社にはメジャーと呼ばれる大会社がある。シェルやエクソンなどだ。世界中で石油探鉱を行っているだけでなく、数多くの油田操業をしている。石油天然ガスの輸送も販売も手掛けている。世界中で何十坑という坑井の坑況など部長会レベルで、ましてや役員会レベルで報告しているわけがない。そんなことは役員レベルが知るべきことではないのである。

では日本の石油会社で何故そんな無駄なことが行われているか。はっきり言えば、ほかに仕事がないのである。換言すれば暇なのだ。二等兵は二等兵の仕事に必要な情報があればよい。将軍は将軍の仕事に必要な情報があればよいのである。将軍が数ある戦場での多くの兵の弾丸の保有量を毎日知る必要などさらさらないのである。

本来働くべきものが情報共有の美名のもとに情報を眺めて過ごす時間が多すぎないか、効率性・生産性という観点から見直すべきだろう。(続く)

 


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