園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(219)貸事務所に入った

何が必要かと言ったら、何といっても最初にすべきは事務所の設立である。事務所物件の賃貸契約を結び、什器備品をそろえ、秘書を雇用しと進めるには時間がかかる。そこで最初は仮のパース事務所をパース市の中心部にある貸事務所に設置することにした。

賃貸契約は1か月ベース、電話係兼秘書が共用で使える貸事務所の1室を借りた。小部屋である。それでも電話が使えるので、そしてパソコンが使える環境だった。と言っても当時のメールなどは電話線で基地局につなぐというダイヤルアップ方式だった。しかし日本と違って電話の市内通話は一日中繋ぎっぱなしでも料金は変わらなかった。

総領事館、日系企業、パース商工会議所などへの挨拶をして、事務所探しを始めた。不動産会社の担当者が条件に該当する物件を紹介してくれる。随分いろいろな物件を見た。各人の個室、会議室、応接室、海洋物探調査データの解析室など探鉱期間の人員の増減などを考慮してみたがなかなか相応しいものが見つからない。コストにも配慮した。金に任せた行動でパースの不動産価格レベルを上げて顰蹙を買った同業他社のような行動はしなかった。

そしてついにスワン川を見下ろす高層ビルの21階に事務所内が総ガラス張りのオフィスを見つけた。鉱山会社が借りている事務所をサブリースするというのである。その契約期間は2年近くあった。そしてその費用は、交渉したら約40%相場より安くなった。鉱山会社が損切りをしたのである。中においてある什器備品もそのまま使用可能という契約だった。新たに購入したのは会議用の机と椅子、私と木暮君のデスクと椅子ぐらいなものだった。

 


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