木村汎氏の逝去にほっとした人もいるのでは?

わが国を代表するロシア研究の泰斗で、2年前に第32回正論大賞を受賞した木村汎(ひろし)氏が83歳で急逝した。戦後最初の国家主権・国益喪失事件である北方領土問題に対し、旧ソ連時代から歴史的正義である「四島返還」という立場を貫き、些(いささ)かもぶれることなく訴え続けてきた信念の人だった。

 領土問題が本筋からそれていくことにも厳しい批判を加えてきた。返還運動の重心、羅針盤ともいうべき大家を失い、対露外交の一層の漂流が危惧される。ロシア外交の横暴も災いして、返還への道筋さえ見えない中で、卒然と世を去った本人の無念さはいかばかりだろう。

以上は、産経新聞(1116日)の「木村汎氏を悼む」と題する論説委員斎藤勉による記事の冒頭の一部である。木村汎と言えば、この記事のサブタイトルである『「四島返還」ぶれずに訴え』が示す通り昨年急に、国会に説明することもなく、又世論に問うこともせずに、安倍晋三首相の、北方領土全体のわずか7%の小島である歯舞・色丹2島の返還だけを求めるという、いわば”売国”政策を強烈に批判した信念の人である。

そのような政治的な問題を飯の種にする学者と批判するものもいるが、その批判も政治的に裏から依頼されていることもあり、鵜呑みにはできまい。そして筋の通った主張、裏付けるる知識、考察の確からしさを知れば、その主張もなるほどと思えるのである。

政治を飯の種にする学者の典型は土木や原子力関係、そして近年は教育に関係する者に多いのではないか。

惜しい方をなくした。ホッとしている人もいるのだろうが。

 


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