口汚く罵り、蔑むトランプ大統領に違和感

この人、下品というよりは下劣である。その言動はおよそ教養人として、或いは紳士としての要件を満たさないようだ。ISの指導者殺害に部隊を送ったトランプ大統領の発表のニュースにそう感じた。

オバマ大統領時代のビン・ラーディン殺害の時にも感じたのだが、パキスタンという独立国の了解も得ずにパキスタンに侵入して特殊部隊によって特定の人物などを殺害するのは明らかに違法行為だろうが、メディアはそれに触れぬようにしていたようである。

今回もシリアに米軍の特殊部隊が侵入して殺人をしたのである。それが当然のごとく認められるなら国家主権など無きに等しい。

そしてさらに大きな問題がある。産経新聞を見ても殺害されたのは、「バクダディ容疑者」とある。容疑者であれば裁判にかけて裁くのが原則だろう。容疑者の段階で相手の弁明すら聞かずに一方的に殺害してよいものだろうか。

そして殺害後に記者会見したトランプ大統領は、

「(米軍の)軍用犬がトンネルの行き止まりに追い詰め、そこで彼がベストを爆破させ、3人の子供とともに死亡した」

「下劣で狂った人間だった。でもこの世にはもういない。哀れに泣き叫んで死んでいった」

と述べたという(ロイター)。

米国から見ればそんな見方もあるかもしれないが、反対側から見れば、イラクが大量破壊兵器を保有していると嘘をついて攻撃し、約15万もの人間を殺害したイラク戦争を主導した米国は、明らかに「下劣で狂った人間の国」なのではないだろうか。

戦っている相手を、証拠も示さずに『哀れに泣き叫んで死んでいった』などと蔑みの言葉で公表するのはそれこそ下劣な人間の典型であろう。

米国中央軍のマッケンジー司令官はその点について「確認できない」と述べている。他者を証拠もなく侮辱する、恥ずべき行為である。

そして万一それが事実であったとしても、突然特殊部隊に襲われ、殺されようとするとき、うろたえるのは当然であろう。自身がその立場になった時にはっきりわかるのではないか。そしてそのような事実があったとしても公表すべき類の事ではないだろう。これは礼節の問題なのである。

米国のレベルの低さはそんな発言を止める人間がいないことである。そして日本のレベルの低さは、その点につき「美しくないし、言うべきでない」と言えないことだ。

「立派な指導者」の出現が待たれる。

 


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