園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(212)ジャカルタ騒乱とエヴァキュエーション(2)略奪

ジャカルタ騒乱でジャカルタ市内が騒がしい中事務所から帰宅すると、ププとイーサが困り果てた顔をして待っていた。相談があるというのだ。聞いてみると、

*外に行っての帰り道、ある商店が打ちこわしにあっていた。店の中のものが次々に持ち去られているところだったという。

*その商店の2階で略奪中の若い男が二人に向かって「これを持って行け」と段ボール箱を2個投げてよこした。

*さっきだった雰囲気の中でもあり断るわけにもいかずに持って帰ってしまったのだが、返しに行くべきか意見を聞かせてほしい。

ということだった。良心が咎めている様子が明白だった。

次のようにアドバイスした。

「いわば盗品をもらってきたのだからそれ自体は悪いことだけれど、騒然としたというより殺気立っている略奪現場のこと、断ることができなかったのは誰もが理解できることだ。今から返すというけれど、略奪を受けた店のオーナーを知っているか。知らなければそんな現場に行っても誰に返してよいかわからないだろう。それどころか、盗品をもって略奪現場をうろうろしていたら泥棒だと間違えられる。インドネシアの警察官がお前たちの話をじっくり聞いてくれると思うか。ここはそのままもらっておいた方が良い。そしてその店が営業を再開したらなるべくその店で買い物をしてあげることだ。そうすれば罪の意識も薄れると思う。今は忘れることだよ」

略奪現場は平和な日本では想像もできないような殺伐をした雰囲気の場所である。若い娘たちをそこに行かせないことが最優先であった。

 


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