米国製農水産物食品輸入・販売を助けるため?

奇怪なことが起きた。説明に論理性がなく、理解不能な理由が付されている場合には、裏の理由があるとみて間違いないと思う。産経新聞(920日)の一面記事には、

「消費者庁は19日、編集技術で品種改良した農水産物の大半について、生産者や販売者らにゲノム編集食品であると表示することを義務付けないと発表した」

とある。見出しを「ゲノム食品表示義務なし」としていかにも加工食品のような印象にしているが、記事からは、農水産物、すなわち小麦、トウモロコシ、牛、豚などが含まれていることが明白だ。

いわゆる遺伝子操作をした動植物はその危険性に関する知見、長期観察が不十分なために自然派の人が口にするのを避けたいと思う対象である。特に日本人は「自然に生きる」ことを好むから遺伝子操作をしたと分かれば売れ行きは悪い。納豆の原材料の大豆に関して、そのような大豆は使用していないと明示して販売しているのはそういう理由による。

さて、消費者庁がゲノム編集についての表示を義務化しない理由を以下のように説明している(同産経新聞記事)。

「(外部遺伝子を組み込まない食品は)遺伝子の改変がゲノム編集によるものか、従来の育種技術で起きたのか科学的に判別できず、表示義務に違反する商品があっても見抜けないため」

判別技術なら現在なくても将来できるようになる可能性があろう。ゲノム編集したかどうかを表示させるかどうかは、判別技術の有無とは関係がないことである。生産者や販売者に「表示義務を課す」ことをしておけばよい、というより表示義務を負わせるべきだ。何より消費者が商品を選別できるようにすることが大切なのである。このやり方では「消費者庁」ではなく「消費者対策庁」ではないか。

イギリス系の国、例えばオーストラリアでの入国時税関検査は緩い。申告書に書き込み、署名すればほとんどが信用ベースで処理される。しかしいったん検査で嘘が明らかとなれば、驚くほどの厳罰が待っている。

ゲノム編集の場合も生産者や販売者にゲノム編集の有無を表示させるのは同様の効果を生む。嘘が分かった時に厳罰を科すことができるのだから。表示義務をなしにするとはゲノム編集を認めたことになるのである。そこに消費者軽視の意図を感じる。

さて、実態を考えてみよう。かねてから米国は遺伝子編集による農水産物の日本への輸入を求めてきていた。しかしゲノム編集などを明記すれば日本の消費者は購入しない。その状態につき米国から圧力があって、米国産のゲノム編集の食品の売れ行きをよくするために表示をしないようにしたのではないか?食品に記入が義務付けられている食材の原産地表示も、外食産業では表示を免除されている。これも同様に消費者のためではなく業者のための取り扱いだ。かねてから「消費者対策庁」になっているのが分かるだろう。

国民を守るのが政府の役目だが、国民の健康意識より他国の利益を重視するとは…

最近米国大統領が他国の首脳との電話会談で看過できぬ約束をしているとの内部告発が米国であったそうだが、こんなことも含まれていたのかもしれないと感じた。日本の場合、相手は誰?

 


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