佐藤優と地政学

産経新聞(915日)に「世界裏舞台」なる佐藤優のコラムがある。今回のタイトルは「地政学的変動と日韓関係」というものだ。何も100年ほども前の海洋国家と大陸国家論を持ち出さなくてもよいと思うのだが。まるで学生時代に読んだほこりをかぶった教科書を持ち出してきたような感じがした。

大東亜戦争において、日本は世界の軍隊が既に航空機の時代だと認識し、航空戦力の増強に邁進しているのにもかかわらず、大和、武蔵に代表される大艦巨砲主義で大戦に臨み、敗戦の憂き目をみたのである。

同様に古い地政学的見地からの分析では現状も未来も読み取れないのではないか。海洋国家と大陸国家でものを考えるなどなんと二次元限定の考え方だろうか。海に面していなくても空はどの国にもある。宅配便すらドローンでという時代なのだから三次元的なとらえ方をしなくてはなるまい。軍事力にしても今や航空戦力を越えて宇宙戦力の時代になろうとしているのである。世界各国はグローバリズムにより、大陸国家だから閉鎖的などとの分析、特徴づけすら無意味になっているのではないか。

さて、佐藤優のコラムのURLを示しておこう。“元外務省主任分析官”(キリスト教の神学が本業?)の分析を読んでみるがよい。

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/【世界裏舞台】佐藤優-地政学的変動と日韓関係/ar-AAHjNKd#page=2

では論点を追いながら少しコメントしよう。

「経済、安全保障の両面で韓国はもはや友好国とは言えなくなっている」

新羅とは千三百年以上も前から友好国ではないのだが…

「ビジネスや観光で来日する韓国人は、「生活水準のレベルが同じであるにもかかわらず、国際社会で韓国の影響力が日本よりもはるかに低く評価されているのは不当だ」という認識を抱く」

国際社会での国の影響力は生活レベルだけで決まるものではない、との当たり前のことをここで指摘すべきなのだが…

「地政学では、世界は大陸国家と海洋国家に区別される。大陸国家は、軍事力を背景に支配する領域を拡大することで国力の増強を図る。これに対して海洋国家は、経済力を強化し、貿易によるネットワークを地球的規模で形成することによって国力の増強を図る」

この前世紀的な地政学とやらだけで国を色分けするところに佐藤優の後進性が見て取れる。朝鮮半島の国は何度か入れ替わっているが有史以来ずっと中国などに支配されてきた国なのである。その特徴は地政学よりも長期にわたる被支配の歴史が形作ったと言ってよいだろう。地政学は別にして、服属国家(被支配民族)の特徴を持つのである。

続く内容はかなりあいまいなものなので紹介自体を省こう。もう少し21世紀の地政学を語れる人はいないものか。知性学も重要だと思うけれど…

 


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