加地伸行よ、それは囲碁・将棋でいう勝手読みじゃあなかろうか

産経新聞(98日)のコラム「個展古典」の題は「『ぶら下がる』人々」だった、勿論加地伸行の筆になるものだ。この加地伸行、長い間大学という無風、無波浪といった特殊な世界にいた方のようでいわばガラパゴス化した知識・経験をお持ちのようだ。換言すれば胃の中のなんとやらのように見える。

今回の個展古典では、事件のあまりにも多い世相について、原因を考察している。そして共同体というのもを二つに分類する。個人主義と家族主義だ。その内容を次のように説明している。

「(欧米の)能力第一の狩猟民族系から個人主義が生まれ、近代以降、世界中で威張っている。

 一方、東北アジア(日本・中国など)では、多人数の協力第一の農耕民族系が続き、その基盤となる家族主義(一族主義)を中心にして生きてきた」

しかしながら、

「明治維新後、日本は個人主義の導入を図り、特に戦後それを推進したが、猿まねに過ぎず、個人主義は利己主義と化して今日に至っている」

と解説する。なるほど大筋はあっているようだ。明治以降の教育と社会形成が誤っていたというつもりのようだ。そこで個人主義と家族主義の長所を合わせ身に着ける教育が必要との自説を述べている。その方法がいうなれば林間学校だ。いわく、

「例えば、小5、中2、高1それぞれ4月の1カ月、山中の過疎地の廃校となった小・中校舎でテント生活も含めての長期合宿をする。各班5人くらいに分け、教員志望の大学生が各班の管理・指導をする…当該校の教員は数人が全体の管理をし…この長期合宿で食事を共に作り、山野を駆け回り、冒険を楽しむ生活の中で、個人主義の自己責任等、家族主義の団結心等の基盤作りができるであろう」

保守派の論客というのだが、一般社会も、世界もご存じないためかやはり「井の中論」の印象が強い。

ご説ごもっともと言ってあげたいが、今時の教員志望の大学生が小中高生の班の指導管理ができると考えている点に基本認識の誤りが明らかだ。50年前の大学生ならば或いは可能だったかもしれないが。学校の教室で時間単位の指導・監督をするのではない。山の中で24時間学業のみならず生活、健康面まで管理しなければならないことに考えが及んでいないようだ。

それに、父兄も昔の父兄ではない。どんどん学校行事がなくなっていく理由もご存じないようだ。今の世の中が『ぶら下がり』を特徴とするとしながらなぜ学校教員と大学生がが子供たちを指導できる立派な人間だと考えられるのか、そこに気づかなければなるまいに。

机上の空論の典型のように感じた。

尚、全文は以下でご覧いただける。

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/【古典個展】大阪大名誉教授・加地伸行-「ぶら下がる」人々/ar-AAGYB4r

 


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