高いLNGの供給が、政府系の国際石油開発帝石によってなされるのは国益に沿わない

8月8日に国際石油開発帝石のSenior Managing Executive Officer Masahiro Murayama(村山)が語ったところによれば、日本と中国の複数のバイヤーが長期契約で定めているイクシスのLNGに関して、引き取り時期を遅らせ、そして引き取り量も削減したいと国際石油開発帝石に要求しているそうだ。(ロイターほか)

https://www.hellenicshippingnews.com/inpex-some-buyers-seeking-delays-cuts-in-lng-term-cargoes-from-australias-ichthys/

そうした要求の背景は現在のLNGのスポット価格がイクシスLNG価格を下回るということだとのこと。日本国内の火力発電燃料としての価格であれば安いほど電気代としての国民の負担が少なくなるので歓迎だ。

そして国際石油開発帝石は日本国政府(経済産業省)が黄金株を保有するといういわば実質的国営企業であり、その成立やこれまでの経過から、自主開発石油・天然ガスを日本に供給する目的を持つ会社である。何も天下り役人に宴の楽しさを味合わせるためのものでなどない。

その目的にはエネルギー安全保障だけでなく、日本にできるだけ安価に石油天然ガスを供給することも当然含まれていると思われる。しかるに中国をはじめとした外国向けと同じ価格での日本国内への販売は趣旨に合わないのではないか。それでは何のために膨大な税金を使い、政府系金融機関が巨額の融資をしてきたのか。日本国の援助を受けてきた特別待遇の会社であればこそ、せめてスポット価格が契約価格より安い場合はそれを適用するということができないのだろうか。

贅沢三昧の状態はまるでNHKかそれ以上である。本来国民に還元すべきものを大量の天下りが食いつぶすのならそのような会社は不要であろう。それにしても国会はなぜこの会社を放置しておくのだろうか。

なお、国際石油開発帝石(INPEX)は「オーストラリアン コミットメント」なるものを発表している、いかにも経済産業省の役人が考えそうなものだ。その派手なパーフォーマンスの影に隠れて、国際石油開発帝石はオーストラリア連邦政府から環境関係での行いについて罰金の支払いを命じられているようだ(814日、NT News)。真の経営者は、表面的なパーフォーマンスより、安全操業やコンプライアンスの方に力を入れるものである。天下りという素人が経営することの失敗は随所に見えているように感じる。

 


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