ザ ホルムズ! (4)(続)タンカー警護のための自衛隊派遣論

自衛艦の危険地域への派遣となれば危険だ、危険ではないの強弁同士が政局となる可能性が強く、安倍政権はこの話題を参院選の期間中避けてきたようだ。それが証拠に、参院選が終わったら出るわ出るは、あちこちを総動員してのムード作りが行われている。選挙期間中は防衛大臣が「必要とは思わない」なんてことを言ってごまかしていたが、今は政権の本音、つまり米国の呼びかけには応じなければならないとの基本方針の下、自衛隊派遣に向けての意見が続いている。

では、いかにも元外務省の人で、外交評論家という岡本行夫の産経新聞への寄稿(7月28日)を紹介しよう。「あいつは評論家だからなあ」とは、言っていることが他人事のような、無責任なことを指す言葉だがこの岡本行夫もその例に漏れない。記事の一部を示そう。記事のタイトルは「自国の船は自分で守れ」と、トランプ大統領の言葉通りだ。

「日本船警護は、自衛隊法の「海上警備行動」として法律上すでに想定されている。日本船と一緒にいる外国船が襲われた場合には、武力行使に至らない方法で救ってやれるだろう。7月10日、イギリス護衛艦「モントローズ」は発砲することなく襲撃艇から民間タンカーを守った。必要なのは明確な政治意志である」

外国船が襲われた場合にも武力行使なしで救ってやれるとし、英国艦が発砲なしに救出したと主張している。発砲しなかったのは結果であり、いつでも発砲し交戦状態に入れた英国艦の例を挙げるのだが、発砲も交戦もとにかく避けるというわが日本の自衛艦に交戦抑止力などないことを忘れている、いや考えつかないのだろう。タンカーに攻撃をするものが常にゴムボートレベルのものだと言えるのか。イランという国家がホルムズを閉鎖すると言ったときには正規の軍隊が出てくるかもしれないのである。

評論家のいい加減さが如実に表れているではないか。このような見識のものが国家のアドバイザーを務めることは国家にとって懸念すべきことのように感じる。尤も、アドバイザーとして使う方により大きな問題があるのだが。

 


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