「金正恩の英断」?何故誘拐犯が人質を解放するのが「英断」なのだ?

7月28日に横浜で開催された拉致問題の解決を求める集会で横田めぐみさんの弟が「世界や日本で拉致問題解決への機運が高まっている。金正恩(キムジョンウン)(朝鮮労働党)委員長は勇気ある英断を」と訴えたと報じられた。

北朝鮮は日本国内に侵入し、日本人をさらっていった誘拐犯である。その誘拐犯に返してくれとお願いし、そう決断するのならそれが「勇気ある英断」と被害者の弟が言うのには違和感を禁じ得ない。

同じ集会に横田早紀江さんが寄せたビデオメッセージには「子供たちみんなが無事で日本の土を踏めるように、今が一番大切な時期なので、みんなで一丸となって闘ってほしい」と呼びかけたそうだ。

毎年毎年「今が一番大切な時期」と言い続ければ、そのたびに「大切さ」の響きが弱くなる。

集会に参加した菅官房長官は「ご家族が高齢となる中、一刻の猶予もない。全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で取り組む」と語った由。これも毎度同じ言い回しではないのか。「一刻の猶予もない」と言って何十年。そのようには思っていないことが明瞭ではないか。

めぐみさんへの手紙、これもさらわれた本人へのものというより家族への慰め効果しかないようだ。病気で入院した人に千羽鶴を送るのに似た行為に見える。それで病気が治るわけではあるまい。

必要なのは日本国政府の対応、行動である。米国の理解を得た、ヨーロッパにこの問題を知らしめたと言っても千羽鶴と同様の“効果”しか期待できまい。自衛隊の「予備役ブルーリボンの会」は拉致被害者奪還のために行動を起こすことを提案している。座して死を待つのはバカげたことだが、「座さしめて死を待たせる」がごときは悪である。

拉致被害者家族の会はもっと政権に強く迫らなければ何も進展しないと思う。周囲にいる拉致ムラを食い物にしている連中に惑わされることなく、さらわれた家族奪還には何が効果的かを見定める必要がある。

「全力で取り組む」という言葉が必要なのではない「拉致被害者を取り戻してくること」が目的なのだ。口先だけのものに家族の命を託すべきではない。

 


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