G20、産経新聞の良心が垣間見える。G20そして米朝首脳会談について

G20が終わった。関連記事を物色していたら「安倍昭恵首相夫人が会食の席で隣に座ったトランプ米国大統領と一言も口を利かなかった」ことに関して米国ヤフーニュースが伝えたとあったので早速クリックしてみたところ、2秒ほどその記事の画面が出るが、直後に別の画面に切り替わった。何度挑戦しても読むことができなかった。なるほど、国連人権委員会への報告書が指摘しているのはこういうことなのかと感じた。言論の自由とは、発言の自由だけでなく、それを聞く自由でもあるはずだ。日本がこのような言論介入の国であるとは悲しい。

さて、それはともかく、産経新聞が安倍政権のヨイショ記事しか書かぬと思っている人もいるようだがそれは違う。表現には最大限の注意を払いながらもあの手この手を繰り出して、その良心を垣間見せるのである。勿論魂を売ったとしか思えぬ記者もいるのだが。

産経新聞(6月30日)の一面(14)の「調停役にとどまらぬ仕事を」と題する特別記者、石井聡のG20の総括的な解説記事も“読ませる”。次の件から後が秀逸だ。

「シナリオに沿って黙々と進行に努めたのだとしても、議長の安倍晋三首相は良い仕事ができたのではないか。諸外国でも「調停役」としての首相への期待は大きい」

何やら「シナリオ通りにやっただけじゃないか」との声が聞こえてくるようだし、「「調停役」としての期待が大きい」とその役割を鍵かっこでくくられると、ほかの役割、例えばイニシアティブをとるなどは期待されていない、と言っているようだ。こういう、文章の表面ではなく裏、または行間に意味を込めるところは見事である。「調停役」の部分は27日の独紙ツアイト(電子版)の「国際政治の場で、みんなのお気に入りのようになっている」にも通ずる表現である。世界のみんなの「お気に入り」とは没個性というか、特段の考えや行動がない八方美人の裏返しであろう。国を率いる政治家・リーダーとしてはいかがなものか、不安無きにしも非ずだ。

更に石井聡は、

「今回、英国のメイ首相はプーチン露大統領に対し、自国への侵害行為を取り上げて「無責任な行動はやめよ」と言い放った」

と書く。尖閣の領海侵犯を繰り返すどころではなく常態化させている中国に「完全に正常化」などと言っている場合ではない、なぜメイ首相のようにはっきりものが言えぬのか、それが汝の外交かと言っているのだと思う。それが証拠に、

「強国もそうでない国も、座る椅子は一つ。会議の流れを変え、国への評価を改めさせるのも首脳の力量である」

とも書いているのだ。そして、

「この先、首相には調停役を超えてものを言う仕事がまだある」

と結んでいる。要するになすべきことをしていないと、表現は柔らかいが、𠮟責しているのである。脚下照顧!

この石井聡の記事の直下に「産経抄」というコラムがある。まるで石井聡の記事と呼応したかのような内容だ。

「誰と握手をするにも等しく笑顔で応じた安倍晋三首相は、「多国間」のかすがいを見事に演じきったものの、トランプ氏は容赦ない」

要するに安倍首相は何ら主張というものをせず、トランプ米大統領は自らの主張を強く述べた、と言っている。世界において自分の意見を持たず、主張しないものがどのように評価されるかは今や子供でも知っていよう。結ぶ言葉の、

「次の会談では、手を差し出すより習氏の前に姿見を置いてはどうか。「誰かれ構わず握手して、手の皮を厚くするな」と『ハムレット』のせりふにもある」

を読めば、日本のリーダーとしてなすべきことをしていない、とやはり指摘しているのである。

余談になるが、G20の議長として、初めて参加国首脳の一人と首脳会談をしなかったようだ。そう、そては韓国の文大統領である。そこまでした相手国韓国にG20の後立ち寄ったばかりか、トランプ大統領は板門店に文韓国大統領とともに出向き、何と金正恩朝鮮労働党委員長と会談したのである。米国大統領の行動には慎重な準備が不可欠であるし、4月末から会談を望む発言をしていたし、G20では文韓国大統領に親指を立てて“サイン”を送っていたというし、極秘裏に会談は準備されてきたとみる。たった一日で首脳会談が、などその効果を百倍にするための演出だとみる。

このブログでも既に指摘してきていたが、安倍政権べったりだった産経新聞の論調が変化し始め、安倍政権批判と受け取れる内容が増えてきつつあった。韓国をG20で蚊帳の外に置いたつもりが、実は日本(安倍晋三首相)が蚊帳の外に置かれていたとの、「まさか」がある可能性は無きにしも非ずである。主張しないイエスマンは代わりがいくらでもいるのが普通だ。我が国の将来が心配になる。文韓国大統領のしたり顔が見えるようだ。

さて板門店での米朝韓会談の計画をG20の時点で知っていたのは誰と誰か。それが首脳間の関係やこれからの情勢を考えるキーとなるのであろう。勿論推察はできるのであるが。今少し様子を見たうえで続報を書きたい。

 

 


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