産経新聞に見た、衝撃的かつ暗示的な広告:拉致被害者の実力による奪還(2)

意見広告の冒頭は、

「自衛隊の任務は、『我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。』とあります」

である。前半はともかく、後半部分の「公共の秩序の維持」は「治安の維持」、そして「戒厳令」さらには「軍政」を連想させる。

もし北朝鮮が我が国にノドンミサイルを撃ち込んできた場合にどう対応する。敵への対処だけではなく、ミサイルの破壊力での人的物的被害に、そして人心の動揺にいかに対応するかは極めて大きな問題である。また尖閣諸島が攻撃、奪取されたときにどう対応するかだけでも大問題である。かつて東日本大震災に見舞われた時の日本政府の狼狽ぶりは異常なほどだった。自然災害への対応さえ不十分極まりないのに、意図をもっての攻撃という緊急重大事態に、しかもそれが継続するかもしれぬ時に現在の文民政府が対応できると考えるのは甘すぎるだろう。

まして、功利主義と名誉欲、権力欲の渦の中としか思えぬ政治を、国家国民のためとの志を持たぬ者共がいじくりまわす昨今、あまたの委員会、審議会が利益誘導の正当化機関と化していまいか。政治の腐敗は日本を亡国の危機に導いているようにも見える。

国家の危機の程度によってはシビリアンコントロールとなど言ってはいられない状況もあるのではないか。もとよりシビリアンコントロールはそれをなしうる能力を持った為政者が存在しているのが前提である。英国では皇太子、王子も兵役を経験する。日本の閣僚は自衛隊に体験入隊したことすらないのではないか。非常時の軍隊を素人の政治家が指揮することはかえって危険である。指揮すらできず、ただ悩み、おろおろする文民の最高指揮官の場合は最悪の結果を国家、国民にもたらしてしまうだろう。国家と国民の防衛のためにならぬ行動を自衛隊がとろうとするはずがない。かつて必要であり、そして実行してきたように、超法規的な行動が必要な場合もあるのではないか。

意見広告は拉致被害者救出に関するものだが、その見えざる先に、より本質的な意思を見るのである。お笑いに馬鹿笑いをし、ゲームにうつつを抜かし、享楽の巷に遊ぶ群衆の満ちる日本に在って、国と国民を真剣に守ろうとするものの存在を心強く感じた。

非常呼集のラッパを聞かずにいるのが平和であろうが、非常呼集のラッパがその重大な役目を果たせる準備をしておくことは極めて重要だ。私の父は演習ではない非常呼集を2.26事件の際に近衛の一員として聞いたという。実弾が配布され、覚悟をしたと聞いた。

諸子に感謝し、奮闘を祈りたい。敬礼!

 


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