独居老人社会に在宅緩和ケアといっても、そりゃ機能しまいに

明治教の宣教師みたいなのまで御託を並べる産経新聞の「正論」だが、当事者の切実な気持ちあふれる記事も載ることがある。528日の「正論」は「尊厳守る在宅緩和ケアの質問う」という、ケアタウン小平クリニック院長の山崎章郎によるものだ。

https://special.sankei.com/f/seiron/article/20190528/0001.html

さて、緩和ケアののWHOによる定義は、

「緩和ケアとは、生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者とその家族のQOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)を、痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題を早期に見いだし、的確に評価を行い対応することで、苦痛を予防し和らげることを通して向上させるアプローチである」

である。患者は当然であるが「その家族の」という点に注意が必要だ。

海外においては在宅で亡くなる方が多いこともあり、緩和ケアが在宅患者に対して行われることは珍しくないのだろう。

言うまでもなく「在宅緩和ケア」は「在宅患者」に対して行われるものである。しかし日本では少子高齢化という現実、そしてもともと独身、死別、離婚などで独居老人が急増中であり、その傾向は止めようがない。

そして独居老人には在宅患者として終末期を過ごせるわけがない。すなわち在宅緩和ケアを受けられる患者は、安倍政権が推し進めてきた女性活躍の言う名の、専業主婦排斥方針により、在宅患者ではいられないのである。

仮令、在宅緩和ケアの制度が充実しても、在宅患者として存在できないのでは意味があるまい。かねてより、在宅介護を奨励しながら女性の活躍と言って在宅家族をなくすとの相反する政策を打ち出した政府の、全体を見ぬ細切れ政策の矛盾が噴出している。何のことはない、政策立案者の全体を見る能力に欠陥があるだけなのだが。少子化も問題かもしれないが、政治家、官僚の無能化が大問題である。

 


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