問いかけに、答えを書かない山上直子

産経新聞の論説委員にもいろんな人がいる。人柄を反映しての文章表現も様々だし、論理性も色々である。しっかりした自然科学系もあれば、政権におもねり型の人もいる。だがそういう種類わけでは括れない論説委員がいる。山上直子だ。たとえを挙げて感覚的に表現すれば、格式のあるレストランの、素材、調理、盛り付け、ワインの選別などに行き届いたシェフと言うよりは大阪の街がどのタコ焼き屋みたいな感じなのだ。料理を極めた人には見えないと言ったらよいだろうか。

さて、この山上直子が産経新聞(519日)の「日曜に書く」欄に「本を読むと美しくなる」と題する一文を寄せている。しかし最初から最後まで読んでみても、「このような本を読んだら」との言及がない。どんな本でもよいわけではあるまい。読むほどに醜くなる本もあるのではないか。誰かさんがこう言っているから、みたいな論調が目立つ。自分の経験をもとに自分の頭で考え、まとめ、書くと言うことが不得手な方なのだろう。論説よりも他者の論説紹介が得意な方なのではないか。換言すれば安易な取り組み方志向に見える。

更に気になる点がある。

「なぜ人は本を読まなくなったのだろう」

と問いかけ、論を進めるのだが、どこにもその理由(見解)が書いていないのである。書いてあるのは文化庁の「国語に関する世論調査」の結果だ。年代別に本を読む人、読まない人の割合だけなのだ。自分で問いかけをしておきながら、明後日の方向を向いた無関係の文章が続く。

「栄枯盛衰、人間の知的探究が続く限り、世の変化はとどまるところがない。本に未来はあるだろうか」

とも書くのだが、これにも答えと言うか見解がない。続く文章は、

「「本を読んで『心を磨き、鍛え、心が満ち足りること』は、心の中を美しくします。お化粧品を塗るより、ずっと美しくなれるのです」(同書から)

 その美しさは目に見えない。もし心からあふれたら、次は言葉にして語ってみよう書いてみよう。読書の喜びが倍になる」

であり、それでこの記事は終了してしまっている。

以前にも書いたことがあるが、産経新聞の論説委員の「 Required Qualification」とは何だろう。いや、そういうものがあるのだろうか。忖度型人事の結果と言うことも考えられるが。

京都生まれで、同志社大学商学部を出て大阪新聞、産経新聞(京都総局)などで働いてきた人らしい。日本も世界も見る機会がなかった人のようだ。文章のまとまりのなさと言うか、焦点が定まらぬ、浅く散漫な論調には物足りなさを感じる。文章書きの基礎トレーニングをさぼったのかな。

 


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