他愛もない川渕―新保「令和」対談

産経新聞(51日)に「異色の『令和対談』」と題する川渕三郎と新保裕司との対談が掲載された。司会は産経新聞の井口文彦である。「令和対談」とあるが、51日の朝刊に載っているのだから令和になる前、つまり平成の時になされたものだろう。つまり本来のように新天皇即位の日に新元号が発表されていたら存在しない対談だったと言える。そのフライング的性格を反映してか、と言うより「異色」とわざわざ銘打つ対談者の選考結果を反映してか、その内容はあまりしっくりかみ合わない対談であったようだ。川渕三郎はともかく、新保裕司と言えば「明治教の宣教師」、「『海道東征』の宣伝マン」のような人だろう。

たわいない話が多いのでさしてコメントする意欲は出ない。しかし新保裕司の発言に奇妙な点があったので指摘しておこう。

「新保  日本サッカー協会は八咫烏(神武東征の際に神武天皇に遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたとされる3本足のカラス)をシンボルマークとし、日本代表のエンブレムともなっています。これは素晴らしい財産です。おそらく世界の代表ユニフォームで古代のシンボルを胸につけている国はないのではないでしょうか」

「海道東征狂」であるのに八咫烏について3本足だなどと言う記述がどこにもないのを知らぬのか。57日のブログで少し触れたが、中国には古来「金烏」という言葉があり、太陽には三本足のカラスがいるとされてきた。また月には「玉兎」と言ってウサギがいるとされ、さらに月にはこれまた三本足のヒキガエル(「青蛙神」)がいるとされてきた。熊野大社に八咫烏、そして神倉山のゴトビキ岩の存在を知っていれば中国古代の金烏がその元かと気づくであろう。ちなみに、JFAHPではこのシンボルマークについて次のように書いている。

「シンボルマークのボールを押さえている鳥は、中国の 古典にある三足烏と呼ばれるもので、日の神=太陽を シンボル化したものです。日本では、神武天皇東征の 際に八咫烏が道案内をしたということもあり、烏には親 しみがありました。 旗の黄色は公正を、青は青春を表し、はつらつとした青 春の意気に包まれた日本サッカー協会の公正の気宇 を表現しています。 このマークをもとに、日本代表エンブレムと日本代表 マスコットが作られています。」

とある。はっきり『中国の古典にある三足烏』と書いているではないか。新保裕司の知識の浅薄さが見えているようだ。

この新保裕司は都留文科大学の副学長なのだそうだ。この大学を知らないのでウェブで検索してみて、その入試情報にある偏差値の“低さ”に驚いた。民主主義ではよく「選挙民のレベルに見合った政府しかできない」と言われるようだが、何となく納得してしまった。

 


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