「憲法改正、そんなんどうでもええんです」と、実は言っているか橋下徹

まさに異心ありに見える。産経新聞(5月4日)の「単刀直言」欄に橋下徹のインタビュー記事が載っている。5月1日に行ったという安倍首相へのインタビュー記事(5月3日掲載)と同様にインタビュアーの発言がまったく記録されていない。それどころか同日の一面の関連記事を含めてそのインタビューがいつ行われたのかも不明だ。こういう場合、インタビューが本当にあったのか、にさえ疑問が残る。

それはさておき、日本維新の会や大阪維新の会の代表でもない橋下徹が好きなようにものをいう点が興味深いのだが、その論理性には不足以上の「ケッタイナ」ものが見える。冒頭は、

「4月の大阪府知事・市長のダブル選で大阪維新の会が勝てたのは、府政と市政における実績が高く評価されたことが最大の理由ですが、安倍晋三政権の後押しもあったと思いますよ。維新が尽力した2025年大阪・関西万博の誘致にしても、安倍政権の協力なくして実現することはできませんでしたからね」(太字下線、筆者)

とある。そして、

「いろいろな形で安倍政権の協力を得てきた維新は、憲法改正案の考え方は異なるとはいえ、安倍さんが実現したいと強く願っている憲法改正に協力するための行動を起こすべきでしょう」(太字下線、筆者)

と言うのである。すなわち、憲法改正の内容については意見が異なるにもかかわらず、安倍晋三首相に万博誘致、選挙などで世話になったのだから安倍晋三首相の熱望する憲法改正に協力する、と言うことである。国家の基本を定める憲法改正に対して真剣に向き合っていないことが明らかだ。「利」の前には「信、義」がかすむ極めて大阪人的特徴が出ている。こういう考え方、行動様式の連中を国政に携わらせてはならないのではないか。

「僕は国民投票を経ていない今の憲法は手続き上、おかしいと思っているので、改正案の中身や改正の可否はともかく、少なくとも国民投票までは実施してほしいと願っています」

に至っては論理が間違っているだろう。現行憲法が手続き上おかしいと思うのなら、そのおかしい現行憲法の改正規定で憲法を替えようとするのは奇妙な理屈ではないか。現行憲法の無効を主張すべきだろう。また改正案の内容も、改正そのものの可否はさておいて国民投票までは実施してほしいとは、まさしく安倍晋三の希望だから「とにかく、国民投票だけはヤッタレヤ」と言うことなのだろう。国民投票にかかわる費用と、国民全体の時間を奪うことを考えているのだろうか。

「改憲を阻んでいるのは公明と、選挙で彼らの支援を受ける自民の国会議員です」

と安倍晋三の個人的願望成就を阻む公明党への不満を漏らしている。そして、

「維新は公明が大阪都構想に協力することを条件に、この6選挙区に候補者を出すことを控えてきましたが、その約束がほごにされている今、松井さんは次の総選挙では対抗馬を擁立するのではないか」

重要なのは維新が公明党と密約を交わしてきたということではないだろうか。そういう政党だから、安倍政権とも密約を結んでいておかしくないし、実際そう思わせる怪しげな行動もまま見受けられるのである。

維新が対抗馬を立てるぞ、と公明党を脅し、公明党がその脅しに負けて維新に協力したことがあるのは記憶に新しい。いわば同じ手で公明党を屈服させようと、つまり二匹目のドジョウを狙っているのである。とここまでは、「安倍の改憲のために」なのだが、急に目的が変化する。

「公明がガタガタになれば、彼らのせいで停滞している国会の憲法審議も活発化しますよ」

と言っているのだが、続く言葉に「???」なのだ。

「ただし、これはあくまで公明が今後も都構想に反対し続けることを前提とした話です。…(一部省略)…公明が市議会で賛成に転じれば、維新が公明とケンカをする意味はなくなり、「改憲は重要だが、その前に都構想を実現したい」と考えている松井さんも矛を収めることになるでしょう。であれば、憲法改正をめぐる状況は今と変わりません」

何だこりゃ、大阪都構想に公明党が賛成すれば、公明党とは争わないので改憲に関しての公明の立場には変化はないというのである。その代わり、

「自民の大阪市議団が改憲を実現したいなら、公明よりも先に都構想への協力を決断すべきです。自民のたった2人の市議が賛成するだけで、松井さんは公明に義理立てする理由がなくなり、改憲に向けて公明とガチンコで戦えるからです。憲法改正の運命を大阪の地方議会が握っているところに、政治の面白さが凝縮されているように感じます」

話は自民党大阪市議団に向かう。自民党大阪市議団が都構想に賛成すれば、それもたった2票回すだけで、都構想は前に進むから、維新は公明党を潰しに行ける。公明がつぶれれば改憲抵抗勢力が減るから安倍改憲が可能になる。つまり大阪市議会の自民票2票が改憲の成否を左右すると言っている。

我田引水、荒唐無稽な“議論”以前のもののようだが、やはり問題は、改憲の内容ではなく改憲することだけを目標とする、それも万博誘致で便宜を図ってもらったからとの取引上の損得で憲法改正への協力を決める異様さであろう。

ひと言で言って「まがい物」である。

意に添わぬと狂犬のごとく吠え、騒ぐのは、理のなさと弱さの表れであろう。乱暴者を強いものと間違える愚をおかさぬよう気を付けたいものだ。

記事のURLを以下に示しておく。

https://special.sankei.com/f/politics/article/20190504/0001.html

時に、柳の下にドジョウがまたもやいたようである。橋下徹の脅しに震え上がったか、公明党は大阪都構想への反対の態度を”再考”することに方針変更をする模様だとか。与党の何のと言ったって、「選挙で、最強の対抗馬を立てるぞ」と脅されると、『何時も』「即座に」方針(政策)変更をする団体なんぞ政党となど言えまい。所詮”仏様頼り”の宗教団体政治部と言うのが実体なのか。こんな骨のない”政党”に支持が広がるとは思えない。

〈 公明も 淀み濁るか 橋の下〉いや〈公明も 淀み濁れり 橋の下〉の方が良いか…

 


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