大本営のような経済産業省、普通それを失敗というのだが

4月2日の産経新聞に探査船「ちきゅう」の写真があった。何のニュースかなと思って記事を見れば「『ちきゅう』帰港 地震の仕組み探査」と見出しがある。紀伊半島沖の南海プレートが沈み込む境界面に掘り込んでコアをとる目的で、5,200メートルを目標に掘削をしたのだが約3,200メートルまで掘ってオワになったという、「不成功」に関するブログを書いた記憶がある。あの「ちきゅう」今頃帰港とは何とも移動もゆっくりに見える。

記事を読み進むうちに、「こいつはバカじゃないのか?」という部分に出くわした。記事いわく、

「ちきゅうは昨年10月清水港を出発、マグニチュード(M)8以上の巨大地震を発生させる断層があるとみられる紀伊半島沖80キロで、海底下約3200メートルまでの掘削に成功した。その後の作業は難航し、、ルートを変更したものの同約2800メートル地点でドリルが動かせなくなり、掘削を断念した」

と。

海底下約5200メートルにあるプレート境界まで掘り込んでコア試料を採取し、プレート境界面の滑りに起因する大地震の発生メカニズムを解明するというのがこの掘削の目的だったはずだ。それなのに、海底下約3200メートルまでの掘削に成功したとはこりゃなんだ。昔の大本営か今の経済産業省しかこんなことは言わないだろう。大失敗をそれでも成功という厚かましさ、欺瞞体質、バカ以外の何物でもない。しかもこの作業の費用はすべて国民の税金で賄われているのである。

エベレストの頂上で気象観測をする計画で登山を始め、4千メートル地点で登れなくなって引き返したときに、4千メートルの登山に「成功」したと言っているようなものである。

それに続く記事も驚きだ。

「船内で研究に当たった東京海洋大の木村学特任教授は「これまでで最も深いところからの岩石の資料を採取できた。分析結果にも期待している」

とあるのだが、この“先生”掘削船に乗って、目的層の遥か手前の部分の掘削の最中にいったい何を研究していたかは知らないが、どうやらプレート境界に特に関心があったのではないようだ。分析すべき岩石というものは研究目的で異なるもので、一番深いところなど、学問的に意味はない。失業対策事業のような掘削に参加するのだから時間に“余裕”のある方なのだろう。

自民党に「事業仕分けチーム」が存在しないのが残念である。乱造機能はあるようなのだが…

 


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