「豚コレラ清浄国」でいたいのなら清浄に保つのが筋、それを誤魔化そうとする日本政府

3月24日の産経新聞の「新聞に喝!」欄に京都大学霊長類研究所の正高信男が寄稿している。題は「批判なき豚コレラ対策の不思議」というものだ。産経新聞の「正論」には「曲論・邪論」が溢れているが、こんなところに正論があった。引用しながら少しコメントしよう。

アフリカ豚コレラという、有効なワクチンのないものが昨年後半に中国全土に蔓延したことに触れ、

「これほど中国からの旅行者が多いと、豚肉製品の持ち込みを厳しく取り締まらない限り食い止めるのは不可能だろう。いつ日本にやってきてもおかしくない状況だ」先にこのブログでオーストラリアの検疫の厳しさを例示し、同様にすべきだと主張したのだが、正高信男も同意見のようだ。しかし、中国人が豚コレラに汚染された食品を日本に持ち込むとなぜ養豚場の豚に感染するのか。新聞には、中国人が捨てた汚染食料を野生のイノシシが食べ、それが養豚場の豚に移ったと解説があったが本当だろうか。

*中国人観光客が汚染食料をもって野生のイノシシのいるところでその食品を食べて、かつ食べかすをそこに残してくる。

*野生のイノシシが養豚場でいわば隔離状態にある豚にどうやって接触するのか。非接触状態で移るのか。

どうも説明に説得力がない。ともあれ原因は中国人が持ち込んだというところにあるようだ。検疫で防疫ができないのなら、中国という豚コレラ汚染国からの観光客を入国させないとの措置が必要なのではないか。

イノシシへの餌ワクチン投与を実施し、豚へのワクチン投与を避ける点について、

「国際獣疫事務局が認める豚コレラ清浄国を返上しなくて済むよう、豚へのワクチン投与はしたくない。されど対処を求める現場の要求にも抗しきれない−という板挟みから逃れるための役人的な発想であろう」

豚コレラが蔓延しているにもかかわらず、国際獣疫事務局が認める豚コレラ清浄国でいたいとする日本国政府の方針は間違っている。なぜなら日本は豚コレラに汚染されている非清浄国なのだからだ。豚コレラが蔓延しているのに、ワクチン投与をしていないから清浄国との発想はどこから出てくるのか。明らかな虚偽ではないか。なんとも安倍内閣的な対応であることか。

「問題だと思うのは、効果の見通せない税金の浪費に対し、メディアからの批判が聞こえてこないことだ。感染がパンデミック(世界的流行)になり日本全土に拡大するかもしれないというのに、である」

産経新聞始め、なぜメディアがこの間違いを指摘しないのかと正高信男は疑問と不満を述べている。政府・自治体の発表をただ垂れ流す新聞など存在価値がないと思わないのだろうか。また野党もこの大問題を取り上げようとしない。週刊誌しか読んでいないようである。

 


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