「政治は結果だ」と聞いたが、またもや意欲の表明なのか?

37日の産経新聞の記事に、

「安倍晋三首相は6日、北朝鮮による辣被害者家族会の飯塚繁雄代表らと首相官邸で面会し、トランプ米大統領が2月末の米朝首脳会談で金正恩朝鮮労働党委員長に拉致問題を提起したことを報告した。首相は「次は私自身が金氏と向き合わなければならない」と述べ、拉致問題の早期解決に向け日朝首脳会談の実現に意欲を示した」

とある。随分と異なことを聞くものだ。この方、「政治は結果」とか言っていなかったか。「意欲」とか「決意」など何千回“表明”したとて何の意味もないことではないか。確か第二次安倍内閣が発足した時にも「拉致被害者を私の内閣で取り戻す」と明言していたように思うが…。すでに自民党総裁も任期を延長しての3期目である。何もできなかったことが明白ではないか。それでも安倍内閣では拉致被害者を取り戻すどころか北朝鮮との話もできないことをようやく知り、頼まれることが多い”口利き”を、安倍首相からトランプ米大統領に頼んでみたというところではないか。その口利き料がべらぼうに高い点はここでは追求しないことにするとしても、いくら何でも日本が北朝鮮に何のパイプもないとは…。外務省は何をしてるの?朝鮮総連という組織も東京に本部を置いたままではないか。いくらでもやりようはあるのではないか。出来ないのか、或いはしないのか。

ともあれ安倍晋三首相は「次は私自身が金氏と向き合わなければならない」と述べた。これもあきれる発言だ。「次」ではなく「最初から」向き合わなければならなかったのである。まるで金持ちのガキの言い訳のような、と言ったら失礼に当たるか。

トランプ大統領に頼んで伝えてもらった「私(安倍晋三首相)の気持ち」なるものが気にかかる。トランプ米大統領が「拉致問題を解決しないと日本は経済援助ができない」と言ったという話が漏れてきているのだが、いったいいくら払うという気持ちを伝えたのか。誘拐犯が被害者を返したら金を払うというのは、身代金支払いに応じること、すなわち誘拐という罪を不問にするばかりか、金まで支払うということであり、それは誘拐犯への屈服を意味する。拉致と言葉を代えても実態は同じではないか。そんなことでよいならずっと前に北朝鮮に経済援助という名の身代金を支払って拉致被害者を取り返せたのではないのか?拉致被害者も、竹島も、北方領土も何も返ってきてなどいない。政治は結果とは言うだけで、結果(成果)など皆無だったのである。

同じ37日の産経新聞の「直球&曲球」欄に葛城奈海が北朝鮮による日本人拉致に関して「米国依存では解決しない拉致問題」と題する一文を寄せている。

「日本は米国に依存して拉致被害者を取り戻せるという夢から覚めるべきではないか」

とある部分は、実際に米国依存しているのが国民ではなく安倍晋三首相なのだから、「安倍首相、いい加減に目を覚ませ!」と言っているのだろうし、結語の、

「他者に依存せず、自国の意思を毅然と体現すること、本気で拉致被害者を救出しようとするなら、避けては通れない道のはずだ」

など、明らかに安倍首相の間違いを指摘しているのである。しかも「本気ではありませんね」とのニュアンスを込めてである。

それにしてもまだ若い葛城女史に言われるようなことが、どうして自民党では爺様議員も含め誰も指摘できないのだろう。こういう連中のつくる”骨太”の方針なるものは見かけは太くとも、その骨はスカスカなのではないか。

補足がある。3月12日に地村保志氏や「救う会福井」の人と官邸で面会した安倍首相は「国民的な気持ちが高まることが極めて重要だ。力を合わせて解決に結び付けたい」と述べたそうだ(産経新聞)。気持など何十年も前から高まっている。行動しない、できない政府に問題があるだけだ。国民的な気持ちの高まりで拉致被害者が戻るのか、そんな、現在でも「竹やりでB29を落とす」みたいな考え方の安倍首相に任せておいて拉致被害者が戻るとは思えないが。また安倍首相の「あらゆるチャンスを逃さないとの決意で、最終的には私自身が金氏と向き合う」との発言は翻訳すれば、「拉致被害者を戻すとの話が実質的に出来上がったら、金氏との最終的形式的セレモニーとしての会見に臨みます」と言っているにすぎない。残念なことではあるが、拉致被害者が死に絶えるのを待っているのが、政府の本音なのではないだろうか。もちろん否定するだろうけれど。

 


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