園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(181)東大工学部の非常勤講師(3)

東大工学部の非常勤講師をして2年目のことだったか。当時の地球システム工学科の小島圭二教授から「博士号を取得しませんか」とのお声掛けを戴いた。石油資源開発入社前だけでなくその後も若干の論文発表をしていたことをご存じで、少し形を変えてまとめれば博士論文となるとのことだった。

あまり手をかけている時間もない状況だったのだが、せっかく声をかけてもらったことでもあるしと気持ちは迷っていた。そこでまとめた論文の審査がどのように行われるかを尋ねてみた。すると、確か「レフェリーの先生が4人いるので、その先生方に挨拶をしてください」とのことだった。どうやら個別に挨拶に行くということは何らかのお礼をするとの意味のようだった。その瞬間に結論は出た。博士論文を書くこと自体をしないことに決めたのである。

石油資源開発ではかつて名古屋大学をW先生が退官するからと、多くの探鉱関係者が会社のデータを使った”博士論文”を書き、ドクターが急増したことがあった。はは〜ん、その時も何かがあったのだな、と感じた。

くれるというならともかく、お願いしてまで、まして金品を届けてまでしての博士などまっぴらと思っていたので、小島先生には丁重にお断りをした。そのころ社内の某氏が、某私立大学に20万円を支払って博士になったなんて話を聞いたものだから、なおさら「そんなのと一緒にされてはたまらん」との気持ちも働いた。

 


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