保釈おめでとう、カルロス・ゴーン

カルロス・ゴーンが保釈された。3月6日のことだ。108日間も東京拘置所に拘置されていたとのことだ。これを異常と思わない検察の感覚がおかしいのではないか。証拠隠滅の恐れがあるのは当然だが、それなら証拠隠滅が行われないうちに捜査を完了するように努力すべきなのではないか。検察の仕事のペースで捜査を進め、それに合わせる形で被疑者の拘置期間をずるずる伸ばすのは誤りだろう。まして、否認したら拘置継続と言って長期の拘置、取り調べをするなど、一種の拷問・自白強要ではないか。

もっとも安倍首相夫妻の犯罪疑惑に関係する籠池夫妻など、超長期の拘置となっていた、「国策捜査だ」と主張するのも理解できる。私はゴーンの蓄財に理解を示しているわけではないが、それにしても扱いに人間味が不足しているように感じるのである。

日産の”クーデター”には納得できないことがある。長い間ゴーンが私腹を肥やすようなことをしていたなら、取締役会でも、あるいは役員会でも日産の役員はゴーンに諫言するのが務めであろう。直接の忠告もせずにいきなり経済産業省と組んで、自分を役員にしてくれた人を検察に”売る”とは私の知る常識の世界ではありえないことだ。やむを得ない理由があり、上司を検察に売らざるを得なかったのなら、その行動を起こしたのちに自らも職を辞すのが当然の対応ではないか。出処進退は個人が決めること、まさに「行蔵は我に存す」ではあるが、美しくは見えない。こういう人が日産の社長であり、役員なのだ。リストラを断行した会社の人事部長がリストラ実施後に辞職した例を知っているからなおさらそう感じるのかもしれないが。

『懐風藻』には葛野王に関する爵里がある。親友の大津皇子の謀反を訴え出た葛野王ととらえられてすぐその翌日に処刑されてしまった大津皇子。親友であれば、なぜ謀反などせぬように諭さなかったのかと『懐風藻』の選者、淡海三船はいぶかり、そうあるべきだったのではないかとの心情を示す。日産が低級な会社に感じられて仕方がない。

 


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