「笑い」と『お笑い』の区別ができなくて「笑いを科学」とはなんとも…

産経新聞(2月26日)の「大阪特派員」は山上直子による「笑いを科学、がんと闘う力に」である。

「「笑いとがん医療の実証研究」に取り組んでいるのは大阪国際がんセンター。「お笑い」と医療のコラボレーションに挑戦して成果を挙げている。なにしろ大阪はお笑いの本場。その面目躍如といったところで松竹芸能や米朝事務所、吉本興業などが協力、お笑いのレベルも超一級だ」

とある。確認しておかなければならない点は、

「大阪がんセンター」が「大阪」の医療センターで、対象としている患者は当然ながら大阪の人がメインで、表題では「笑い」とあるが、実は『お笑い』であることだ。

 

1.日本人は同一民族で出来上がっているのではない。東北、関東と沖縄には縄文系の民族が暮らし、北九州から近畿にかけては中国大陸や朝鮮半島からの渡来人との混血が進んでいる。その差は、容貌、舌や耳、言語、習慣の違いで明らかである。大阪人を対象としただけでは日本人全体への効果を論ずるには不足だろう。

2.「笑い」には「ウィット」に富んだ知的な笑いから、落語のようなもの、漫才などまでいろいろな種類、レベルが存在する。昨今、局部をお盆で隠してストリップまがいのことをするたいそう下品なものまでテレビに登場するようになった。それを見てゲラゲラ笑うものも同様の下品さであろう。人は奇妙なものを見て笑うことがある。だからこそ見世物小屋というものが成立したのではないだろうか。「ほんまかあ」と叫んで大の大人が床に倒れこみ転げまわって「バカ笑」するのが、「笑い」なのだろうか。もともと「笑い」と呼ばずに「お笑い」と呼んだことを考えるべきだろう。「お笑い」の「お」は丁寧に表すためのものではない。「バカ」と「おバカ」、「姉」と「お姉」、「遊び」と「お遊び」、「気楽」と「お気楽」、「荷物」と「お荷物」などの対応関係を見れば明らかだろう。「お笑い」というものは本来の「笑い」ではないのである。

 

この研究の最初(第一弾)の名称は書かれていないが第二弾は「「WAROTEMAE2018」という臨床研究」なのだそうだ。まじめな研究(?)にこのような名前を付けるところが「大阪人的」だ。東北人とは人種的差を感じる。

知ってか知らずかはわからないが、山上直子は後段になると「お笑い」ではなく「笑い」と言葉を代えている。それはともかく笑いが人を楽しくし、希望を持たせる効果があるというのは本当だろう。ただし、それは「笑い」ならどのような笑いでもよいということではない。

太田某が胃袋まで見えるかというほど大口を開け、サルのシンバルのように両手を広げては打つ様子など見れば、「馬鹿な奴だ」とは感じるが楽しくなんぞならない。先ほど書いた「ほんまかあ」の大仰な騒ぎ方にも楽しさの片鱗すら感じない。私は、「にっこり笑い」「微笑み」「知的な笑い」のほうが心が安らぐが、「あほ笑(お笑い)」には心が騒ぎ、ざらつく。山上直子は、さて、「お笑い派」なのだろうね。

「馬鹿笑」「あほ笑」が医療効果を促進するのは、その「笑いのレベル」が「その人(患者)の知的レベル」に合致してこそのものだろ思う。記事というものは書けばよいというものではあるまい。文章、記事、論説もまたその人の知的レベルを映し出す。

 


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