北方領土返還にかかわる田中角栄の胆力と安倍晋三のひ弱さ

産経新聞(219日)の「風を読む」欄に載った、佐々木類論説副委員長の「角栄の胆力を想起したい」を読んでみた。納得の内容である。佐々木類と阿比留瑠比、同じ「ルイ」でも随分違うものだ。

「1973(昭和48)年10月7日から4日間、モスクワで行われた田中首相とブレジネフ書記長による日ソ首脳会談は画期的だった。北方四島をめぐる領土問題の存在を長年にわたり認めてこなかったソ連の主張に風穴を空けたからである」

と指摘し、北方四島の帰属問題が未解決のものに含まれると認めさせた田中角栄の胆力に敬意を表している。具体的には、「『未解決の諸問題』の中に4つの島が入っていることを確認されるのか」と迫る田中角栄に「「ヤー、ズナーユ(私は知っている)」と答えてのらりくらりと逃げようとするブレジネフをさらに追い詰め、ついに「ダー」と言わしめたのだ。

それとは対照的に安倍晋三は、それだけの不屈の交渉の結果未解決の問題だと確認させた北方四島を、こちらから二島で結構ですと「譲歩」ではなく「提案」してしまったのである。弱腰どころか腰が見えないありさまだ。国内での内弁慶の典型のような傲慢さなど影を潜める。胆力など無縁の人なのであろう。

結びの文章は、

「安倍晋三首相は四島返還の原則に戻り、持ち前の胆力でプーチン大統領に交渉の経緯と文書を突き付けてもらいたい。新井氏は言う。『内政の失敗は一政権の崩壊でかたがつくが、外交の失敗は国を滅ぼす』」

というものだ。

新井氏の言葉を借りて、安倍首相に「亡国の愚策をやめよ」と言い聞かせているように思える。日頃政権擁護に終始する産経新聞が、これほど頻繁に安倍晋三首相の政策に反対しているのである。背後に何かあるはずと思うべきではなかろうか。

 


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