次期首相を望む岸田氏の日本語レベルが気になる

210日の産経新聞の一面トップ記事は「『ポスト安倍』岸田氏に覚悟迫る」というものだ。岸田氏に行動力、決断力が欠けているのはすでに周知で、このような人が外交、防衛といった緊迫しつつある分野に力を発揮できるようには見えない。「拉致問題はこの内閣で必ず解決。。。」などとオオカミ少年のごとく何年にもわたって繰り返し言明する安倍首相も実際には、韓国の「告げ口外交」と基本的性格が同じの「お願い外交」で臨んでいるのだから、さらに不安になるのはやむを得ないことだろう。米朝首脳会談があるからと、拉致問題へのお口添えをトランプ米大統領にお願いするのだそうだ。

さてそのような能力の前に、当該記事の中の岸田氏の発言を見て驚いた。日本語がオカシイのである。これが教養人、知識人の日本語か?例示する。

6年以上も強力に政権に運営してこられた。これは本当にすごいことですよ」

この記事を書いたのは長嶋雅子、田中一世の両記者だが、次期首相になるかもしれぬ自民党の派閥の長の発言であり、一面トップに掲載する発言なのだからよもや間違いなどないと信じて、そしてそれを前提にしてこのコメントを書いていることを承知しておいてほしい。

「政権に運営してこられた」など小学生クラスの間違いである。「政権を運営する」に決まっているではないか。「来られた」も変だ。尊敬表現ならば、「いらっしゃった」「なさってこられた」としたほうが良い。教養レベルの落ちる、カス(大阪弁)のような議員が増えた昨今、その連中に影響されたのかどうかはともかく、日本語において国民の範となれぬようなものが首相になどなってほしくはない。

さて、130日の「正論」欄に「英語偏重教育は国益にかなわぬ」なる九州大学の施光恒氏の意見が掲載されている。冒頭の引用文が素晴らしい。

「「一国の国語は、外に対しては、一民族たることを証し、内にしては、同胞一体なる公義感覚を固結せしむるものにて、即(すなわ)ち、国語の一統は、独立たる基礎にして、独立たる標識なり」。日本で初めて本格的な国語辞典『言海』を作った明治の文学者・大槻文彦は、こう国語の大切さを指摘した。」

大槻文彦は旧伊達藩士、仙台藩校養賢堂で1歳違いの我が曽祖父と机を並べた。曽祖父の『天文要覧』に序文を寄せている。知られていないかもしれないが、大槻文彦は幕末、仙台伊達藩の命により我が曽祖父と同様に政情探索の任に就いていた。

さて、国語の重要性はこの大槻文彦の文でも明らかだが、日本政府は小学校からの英語教育を押し付けようとしている。その時間を英語以外の学習に振り向ければ、わが国の将来はもっと期待できるものになるだろうに、愚策と言わざるを得ない。これからの社会で、一番AIで対処、置き換えが可能となるものに、時間と労力を割くとは。。。。英語教育業に首相官邸に近い人でもいるんではないかと疑う。

さて、その小学校からの英語教育の問題点を施光恒氏は以下のようにまとめている。

第1に、教育における経済的格差の拡大が予想できる。

第2に、国民の連帯意識が損なわれる恐れもある。

第3に、基礎学力の低下である。小学校から英語を学習しても効果は限られる。言語学者の永井忠孝・青山学院大学准教授が指摘するように、むしろ幼少期からの外国語学習は母国語能力の発達を阻害する恐れもある。

そしてシンガポールでの小学校からの英語・中国語併用教育の結果について、

「英語でも中国語でも簡単な会話はできても難しい文章の読み書きは不得手な「セミリンガル」になってしまう場合が一番多いという。日本でも将来、日本語も英語もきちんと使えない子供たちが大量に生み出されてしまうのではないか。」

と中途半端な言語能力の人間が増えるとの大きな懸念を示している。

人間の脳は言語で思考を行っている。それゆえ言語能力の低いものは論理的な思考ができない。中途半端な言語能力の国民が技術立国に寄与するとは考えられない。岸田氏の発言というものを読んで、英語教育などぐっと少なくして、日本語教育やその他の理科、数学教育に振り向けるべきだろうと強く思った。

 

 


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