園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(176)油田発見予測法を適用しての国内残存ポテンシャル評価

アルプスーロバーツ法、クリーミングモデル、ニュークリーミングモデルの3方法で、新潟、秋田の陸上、新潟ー秋田の海洋、そして北海道での探鉱ヒストリーデータをもとに将来予測を行った。試掘坑数の少ない海洋と北海道ではこの統計データはヒストリーマッチさせるに足る統計量ではなかったため、意味のある予測はできなかった。もちろん予測計算の前に、北海におけるある年次までの探鉱データのみを用いてその後の予測を行った。その結果はその後の実際の探鉱結果とほとんど一致した。すなわち予測法としてのアプリカビリティの検証を行ったのである。

十分な統計量の探鉱ヒストリーデータのある新潟と秋田地域において、予測された発見集積の規模は相当に小規模だった。その結果は、探鉱の終焉期にあることを明瞭に示していた。

石油資源開発株式会社の探鉱部には試掘対象構造の一覧表がその埋蔵量評価付きで存在した。そしてその有望性はAランクからDランクにまで区分されていた。もちろんこの検討を常務特命で行った1998年当時には既にA〜Cランクの構造は掘りつくしてしまっていた。日本国内の探鉱はその当時ですら既に「落穂ひろい」のステージにあったのである。一見してもう探鉱価値のある構造など残っていなかったのだが、探鉱評価費用、埋蔵量、開発費、生産費、輸送費などを想定して未試掘構造の経済ポテンシャル評価を行った。経済性はもちろん油価によって大きく変化するので、油価を倍にした場合なども検討した。その何れをとっても商業性の期待できる構造は見当たらなかったのである。これらの結果を内々に片平常務に報告した。そして、この状況を探鉱関係の幹部社員に秘密会で説明し、国内探鉱の幕を下ろす方策、できればソフトランディングさせる計画を説明するということにした。


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