日露首脳会談での北方領土返還交渉は「残念な努力」?!

産経新聞(122日)の「風を読む」欄は産経新聞論説委員長、乾正人の寄稿だ。題は「『残念な努力』は要らない」という。この乾正人、事象に対する鋭い洞察力と正鵠を射た意見が特徴で、それを円熟のウィットの利いた柔らかい表現で纏める、いわば文筆、評論の達人である。

話しの半分以上は「頑張ったからと言って成果が上がるとは限らない」と「残念な努力」の実例などを挙げての説明に費やされる。そして、絶妙のタイミングで、

「政治の世界でも一生懸命頑張ったから、といって結果が出せるとはかぎらない」

と本筋に導入していくのだ。上手い! そして、北方領土の返還交渉に関して、

「戦後の力ある宰相や実力者、外交官が「一生懸命頑張って」取り組んできたにもかかわらず、一歩も前に進んでいない難題中の難題」

と指摘した上で、

「安倍晋三首相が、この問題に誰よりも「頑張って」取り組んでいるのは確かだ」

と、成果が上がっていないことを示す。しかも「頑張って」とカッコつきで、文字通りの頑張りではないことを読者に示唆している。さらに、

この状態で妥結を焦れば、ロシアの思うつぼだ」

と前のめり、つんのめりの安倍首相を牽制しているのだ。そして結語は、

「われわれも首相に北方領土問題で「一刻も早い解決目指し、頑張れ!」とは言わないようにしよう。「ざんねんな努力」をせずとも、ちょっとした余裕と工夫で、遠からずチャンスはきっとくるはずだ」

とある。翼賛新聞筆頭の産経が「正論」欄だけでなく、機会あるごとに、これでもかと言うくらい安倍首相の方針、姿勢に異を唱える現状は、巨大ほうき星の出現、星の離合集散の発生などのように政権崩壊・交代の前兆のようなものなのかもしれない。山崎拓氏の「加藤の乱の再来」なる言葉も、そのような兆候がなければ出てこないのではないか。


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