産経抄の書き手に少なくとも一人、非論理の塊がいる

産経新聞の産経抄に毎日目を通すのだが、極端に非論理的な書き手が一人いるようだ。“論理”の展開があまりにも阿比留瑠比に似るので或いは本人かとも感じたほどだった。その産経抄は11月10日のものであった。

「『最終的には国民が判断することで、今の状況は国会の怠慢』日本維新の会の馬場伸幸幹事長は6日の記者会見で…」

がその産経抄の冒頭部である。日本維新の会と言えば、大阪維新の会の脱皮後の姿であろう。大阪都構想とかいうもので住民投票を行い、否決されたのにも拘らず再度住民投票をすると主張している連中のいるところではなかったか。一事不再議の原則などどこ吹く風、成立するまで繰り返すというのでは、勝つまで何回でも勝負するしつこさで相手に迷惑をかける馬鹿と似ているではないか。

冒頭がこれだから、その後も奇妙な“主張”が続く。

「憲法は改正条項(96条)を備えており、社会の必要や時代の要請に応じた改正を前提としている。改正の是非を問う国民投票に参加するのは国民固有の権利であるにもかかわらず、それを国会が阻害しているのが現状である」

誤りの一つは「改正を前提にしている」との書き手の考え方だ。改正条項は改正を「前提」にしているのではなく、改正を「可能」にしているのである。憲法の意味が読み取れぬらしい。もう一点指摘しなければならないのは、改正の是非を問う国民投票に参加するのは国民固有の権利であるけれど、そうであるならば、国民が改正を望む場合に限って国民投票が実施されねばならない。一首相の個人的”名誉”のための国民投票などしてはならないのである。

安倍首相は憲法改正の主目的を憲法9条に自衛隊の保持を明記すると主張している。しかし今年3月のNHKによる世論調査でも憲法9条の改正が必要とするのはほんの25%に過ぎず、「必要ない」とするものは57%と2倍以上なのである。この世論の状況からは、国民が望む憲法改正ではないことが明瞭であろう。

「米国製の現行憲法が施行されて70年以上がたって、初めて国民投票の権利を行使できるかもしれないという国民の期待を、あまりに軽く見ている」

と来れば、よくよく愚かな人が書いているものと分かる。国民の期待は世論調査に現れるものだが、それは安倍首相個人の期待とは異なるものである。

さて、この産経抄だが、内容もトーンも酷似した産経抄があった。10月13日のものだ。確認してみてほしい。同じような記事を何度も載せるほど、掲載要請がもたらされたのか、産経抄の原稿が欠乏したためかは知らぬが、出来の悪い学者、研究者の『焼き直し論文』みたいなものを掲載するようではお粗末の極みではないか。

 


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