森本学園問題雑感(2)公正に見るべきだ

3月25日の産経新聞記事を読んでの雑感を幾つか示そう。

簡単な話から始めるが、「ちょっと待ってください」という時に英語で「One moment, please」と言うことがある。ロシア語でも同様だ。これは「1秒待ってください」の意味か?違うだろう。「1秒」は短い時間を表しているだけである。籠池氏は証人喚問の場において西田議員(自民党)からの「何年もに渡って、安倍晋三記念小学校の名を使って寄付金集めをしていただろう!」と高圧的に大声を上げられた。それに対して籠池氏は「そんなことはない。一瞬のことだった」と返答した。寄付金集めの期間である。この場合の一瞬が1秒を指すわけではないことは自明だろう。我々地質屋など「人類は今朝生まれた」といった表現さえするのである。そして籠池氏は衆院では「5か月くらい」と述べた。

この件を産経新聞は安倍首相の説明通りなら籠池氏が嘘をついているとの文脈の中で「『安倍晋三記念小学校』名目で寄付金集めをしていた期間についても、籠池氏は「一瞬」「5か月ぐらい」と発言を変遷させた」と書いている。こういう書き方を「悪意に満ちた取りあげ方」と言うのである。産経新聞が政府寄りの記事を指向しているのが現れているようだ。一瞬と発言した期間を具体的に述べただけなのにである。もし期間にずれがあった場合には稲田防衛大臣のように「記憶に基づいて返答したものですから」と言えば不問となるだろう。

安倍首相の参院予算委員会での答弁(3月24日)にも疑問がある。「ファクス問題」についてだが、安倍首相の発言は「職員は財務省に事務的に問い合わせた。依頼や働きかけ、もちろん不当な圧力は全くない。財務省は、問い合わせにゼロ回答だ。忖度が働いたという話があるが、忖度したなら『努力する』となっているだろう」と紙面にある。経済産業省から派遣されたの谷総理大臣夫人付と財務省とのやり取りを安倍首相が直接知っているわけがない。そう言い切るなら電話連絡メモなりがなければならない。また「忖度があれば『努力する』となる」などは間違いである。忖度と言うのは指示されぬのに気持、意向を慮って行動することであるので、「努力します」と言った、意向を受けて行動したような、証拠になるような文言を残すわけがない。意向が表に出せないものならば返事なども面に出してはいけないのである。所謂役所の行政指導が文書ではなく電話で行われるのも証拠を残さないためであるのは広く知られていることではないか。

この様な答弁にも安倍首相や周辺の慌てぶりが表れているように思う。何もないのなら慌てることも、むきになることも必要ないと思うのだが。

最後に一言、

入札において落札率が99%等であれば予定価格の漏えい、談合などはほぼ確実であるが、それと同様に、

「(行政の)ドアが一斉に開くのは偶然ではない」のが常識である。まして記録を全て破棄したというなら尚更ではないか。

 


森本学園問題雑感(1)政府の慌てぶりが気になる

私は大阪で育った11年間の実経験から、籠池氏のような大阪弁で言う”厚かましい”人がいるのを知っている、その程度が関東、東北では考えられないような度の過ぎたものであることも知っている。そう言う人間を私は好きではないしむしろ避けて暮らしたいと思っている。しかし、たとえそう言う人だとしても日本の最高権力者に近い所から押しつぶされそうになるのを見れば応援したくなるのである。それは権力側、力の強い側の横暴に承服できないからなのである。

さてこの国有地払い下げの異常さに関する疑念だが、こんなに話がこじれるのは財務省の理財関係が経緯資料を契約が成立したからと廃棄したことにあるだろう。観客席から見れば財務省のオウンゴールのようにも見えるのである。

会社勤務のころ、複雑な案件が出てくると「似たような事例を捜し、経緯をまとめて報告せよ」と上層部からの指示が来る。即座に前例などを調べて報告書を作成しなければならない。契約が成立したからと関係書類を廃棄していてはそれは叶わない。それ故、いろいろな案件について、例えば某国会議員事務所からの横車的な要望をどのように処理したかなどの記録は必ず残すのである。

企業にしてこうであれば、前例主義が基本の官庁において記録を本当に廃棄などしているわけはないだろう。近くは、南スーダンのPKO部隊の日報は、廃棄しましたと報告した陸上自衛隊に存在した。遠くは、薬害エイズの資料ファイルが存在しないと言っていた厚生労働省の中に存在した。役所の言う「廃棄しました」は「廃棄したことにしました」の役所用語だと思った方が良いのではないだろうか。

これだけ問題が大きくなっても資料が残っていましたと言わないところからは、やはり表には出せない経緯があったと考える方が自然である。財務省内及び大阪府とのやり取りを提示すればすぐに解決する問題ではないだろうか。国民はその政府の対応を見て疑念を深めるばかりである。小池東京都知事がオープンな、透明な形で面談しましょうというのは、水面下で、又は外から見えぬ形での交渉などには裏取引が、又は圧力が伴うことを知っているからである。つまりそう言う”不正”のようなことが日常的に行われていることを意味するのである。

3月25日の産経新聞の一面には「首相、夫人の関与[ない]」との大見出しが載っている。安倍首相夫人は公人か、私人かの問題が取りざたされた時、政府は「私人」であると言い切った。だから森本学園に講演に行こうとも小学校の名誉校長になろうともそれは私的行為だとしたのである。私人が私的行為をしたことに関して、首相が本人でもないのに、政治的な関与は「なかった」と言明し、それが新聞の一面トップに掲載されることを奇異に感じないだろうか。私人の私的行為であるというなら、それはあくまで安倍首相夫人個人が説明すべきだと感じる。

勿論私人などではないと私は思う。だからこそ、森友学園の質問、依頼を森友学園に代わってお付の経済産業省からの役人が財務省に問い合わせ、その回答を森友学園にファックスしているのであろう。全くの私的関係ならばその間に役人が関与していることが問題ではないのか。その、ある時は私人と言い切りながらやはり公人として待遇している実態を見れば、政府の説明がその場その場での言い逃れに聞こえてきてしまうのである。これまた安倍政権と自民党への不信増大の原因であろう。ついでに言えば、5人ものお付が総理夫人に付くようにしたのは第二次安倍内閣からのことだと聞く。

これらの対応を見ていると、その慌てぶりも含め、安倍政権の危機管理能力の決定的不足が見える。こんなことで一旦事ある時に対応できるのだろうか。極めて心配だ。対応システムとその能力に問題があるのだろう。たかが大阪の学校問題如き、と収束を図りたい側の応援団のような発言があるが、メディア対応をも含めて日本政府の弱点があぶり出されたのである。これを改善の良い機会とすべきだろう。

 


アヴェード ヴァスクレセーニィヤ(みちたけランチ)(146)

本日(3月20日)の特別ランチはお彼岸ということでそれらしきランチとなった。メインとしての料理はお彼岸とは無縁の「サワラとハマグリのバター・ニンニク酒蒸し」である。エリンギやカボチャなども加わった品々がハマグリ独特の出しと香りに包まれている。お彼岸料理には動物材料は用いないことが原則である。従っていつもはチラシ寿司を食べているのだが、本日はタケノコご飯である。小鉢にはレンコンと牛蒡のきんぴら、そして煮物の鉢があった。内容はちくわ麸、ニンジン、ゴボウ、さつま揚げ、昆布、こんにゃく、油揚げなどである。さらに彼岸には付き物の「おくずかけ」である。仙台では彼岸のような仏教上の行事の時には必ず「おくずかけ」を作る伝統である。豆麩、豆腐、ニンジン、シイタケ、シラタキなどが入っている。ただ仙台に暮らすだけでは仙台の風習・習慣を体験することはないだろうが末廣寿司のご厚意でメニュー以外のものまで提供いただいている。感謝するとともに、読者にはこのメニューはサービスされないものだと認識願いたい。

 


園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(82)コア分析の完璧さ

オドプトとチャイヴォで油・ガス層部のコアを採取した。当時のソ連でのコア採取は西側が費用の制約から僅かなのに対して、取れるところは全て取るというむしろ学術調査のようなものだった。そしてそれはコアの分析項目やその頻度にも表れていた。

コア分析はコアから直系1インチのプラグを抜いての分析と、ホールコアというコアをそのまま資料として使う分析がある。プラグの採取は10センチごとに水平方向にプラグを抜き、そのプラグの間の10センチの区間内で垂直方向にプラグを抜くというサンプリング方法で、それをコアの全体に行っていた。プラグの数は数百ポイントに登っていた。分析項目は鉱物組成(石英、粘土鉱物、パイライトなど)、粒径分布データ、孔隙率、浸透率(絶対、相対)、Ro,Rtなどである。このようなデータは岩石物理(Petrophysics)の研究材料として通常願っても得られないものだった。ソ連側に研究結果をフィードバックすることを条件にデータの全コピーを提供してもらった。許可してくれたのはO. O.シェレメータというミンガスプロムの幹部だった。

 


ヒトは無菌状態で暮らすとかえって不健康になる

砂漠に現場作業などがあり、泊まり込みで働いたりした時には割合頻繁にサソリに遭遇する。毒蜘蛛もだが、熱砂の中より空調の効いた涼しい所が望ましいと宿舎の中に隙あらば入り込む。そして作業靴の中といった閉所に潜りこむのは習性のなせることだろう。朝置きてベッドに腰かけて作業靴に足を突っ込んだとたんにサソリに刺されるというのは珍しい話ではない。そこで作業靴は必ず逆さにしておくことと、安全教育で徹底的に仕込まれる。外に出る時はステップを激しく2,3度踏みつけてから、すなわちステップの下にいる毒蜘蛛を追い払ってから地上に足を降ろすこともしつこく教育される。

サソリに刺されても中東ではなかなか人は死なない。しかし1晩は死ぬ思いをする。この時、その程度を決めるのは体力は勿論だが、免疫を持っているかどうかが大きい。人の体には抗原抗体反応というものがあり、虫に刺されるたびに虫の毒に対する耐性が出来ていくのである。時折はハチに刺されよ、などとかつて教えられたものである。

昨今の空気清浄器というものは性能が良くなって、プラスとマイナスのイオンを放射して菌やウィルスの作用を抑制するのだそうだ。インフルエンザにもかかりにくくなるのだという。しかしそれはその室内だけのことだと知るべきだ。無菌室のような環境で甘やかされた、というより自然の防御機能を身に付けなかった分、体が外界に出ればイチコロである。ヒトはもとより自然界の動物である。動物は動物としての環境下で生育すれば相当の防御機能を体自身に持たせることができる。

子供時代の原始的生活が良かったのであろう、幸いに私は殆ど医者通いをしたことがなかった。現在も風邪を引くことすらない。既に8年くらいは風邪に縁がない。空気清浄機どころか仙台の地に暮らしながら冬でも暖房をしたことがない。体のスペックをハイグレードにすれば問題なく過ごせるのである。

空気清浄器などより自然の空気を汚さないことに努力すべきだ。なるべく自動車を避けて徒歩と自転車の利用に切り替える、大量生産大量消費などと言う考えを捨て必要な量だけを生産して、循環する社会を実現することが重要だろう。汚染物質、例えば煙なども自然の浄化能力内の排出に留める工夫をすることだ。物と金に幸せを感じるより、心の豊かさをこそ感じる人間を増やすことも必要だろう。室内の空気を無菌にし、欲しいものを何でも与え、好きなように言動させ、競争もなく大学に入学させ…これで強靭な人間など出来るわけがない。国家強靭化などより、国民強靭化の方が先だと信じるが。パンデミック一発で国民が全滅ではインフラなど意味を持つまい。

 


証人喚問を見て籠池氏を応援したくなっただけでなく、多くの気になることが

3月23日国会の衆参予算委員会で森友学園の籠池理事長の証人喚問が行われた。真相は明確にはならず、疑問のままなことは多い。解明には、安倍首相夫人や財務省理財局、大阪府の私学審議会関係者とさらには松井大阪府知事など多くの人の証人喚問が不可欠であろう。

驚いたのは自民党と日本維新の会の質問だった。

自民党の西田議員は、安倍首相夫人のメールに関し、その内容を文字に起こしてというのだからメールを読み取りワープロで打ち直したのだろうが、それが籠池氏の証言と異なるから籠池氏の説明が誤りだと語気荒く、しかも傲慢な態度で迫った。メール本通のコピーではなく読み取りの文字起こしなどでは何の証拠にもならぬのにである。メール本通であっても、例えば転送の場合などでは内容の変更すら可能であり証拠能力はない。これはかつてS銀行の偽メール事件で私自身が経験したことである。西田議員の異常な居丈高さに、自民党側に力で何かを隠そうとしている気配が明瞭に感じられた。何とも下手な質問者を選んだものだと思う。

また、籠池証人が一番不愉快に感じている相手、松井大阪府知事が属する日本維新の会を代表しての質問者、下地議員の態度もひどかった。「これは偽証罪になる可能性が…」と質問に答えようとする籠池氏に向かって何度も執拗に怒鳴り散らす様子は注意喚起と言うよりも脅迫ともとれる態度であり、政党或いは下地氏自身の品格の無さを表しているようだった。これらの態度を見るに、安倍首相夫人をかばおうとする自民党と、松井大阪府知事を守ろうとする日本維新の会に無理が見えた。その無理のあるところに“疑いの存在”が推察されるように感じた。「しっぽ切りは止めてほしい」と願う籠池氏を尻尾として切っているのは自民党と日本維新の会関係者だと感じさせたのである。

日頃全く信用などならないとしている民進党だが、福山、枝野両議員の質問は整然としているだけでなく証人を人間としてきちんと扱っていて好感の持てるものだった。

それにしても、安倍首相夫人と森友学園との関係の濃さと深さは驚くほどだったし、籠池氏の安倍首相夫人への電話に対しての谷首相夫人付(経済産業省からの派遣者だという)からのファクシミリによる回答文書が物語る所管官庁への働きかけも明らかだった。

安倍首相夫人はいまだに何も語らず、菅官房長官が全てに対応、代弁していることもかえって疑惑の存在を示唆しているように見える。権力を持つものと民間人との意見・説明が食い違う場合は、権力を持つものの方がより丁寧に、控えめな態度で対応すべきである。それでなければ公平性を担保できまい。

取り敢えず感想を書いておく。

と昨晩書いたのだが、安倍首相夫人がフェースブックでコメントを発表した。それも踏まえ、メディアなどとは少し違う角度で気が付いたことに若干触れておく。

  1. 安倍首相夫人と籠池氏たちの親密さが異常ではないか。3回も講演に出かけたことだけでも一般にはあり得ないことであろう。余程森友学園の教育に共鳴したのであろう。またそうでなければ名誉校長になどならなかったはずだ。そして国有地払い下げが話題になった後のメールや電話のやり取りが直接安倍首相夫人がしていた点も異常と言えよう。大体一般の人に電話番号やメールアドレスを教えることなどない筈だ。そのために秘書というか、「付」と呼ばれる公務員が5人もついているのである。また、安倍首相自身も講演を断る時に直接電話しているとのことである。通常秘書官を通じてしか連絡できない、国事で多忙な首相が一幼稚園の講演に関して電話を掛ける所からはそれこそ異常な密接関係に見えるではないか。
  2. 安倍首相夫人は講演料を受け取っていないとフェースブックで主張したとのことである。しかし政府筋は安倍首相夫人が「講演料をもらったと報道されているが覚えていない。確認したい」と何度も問い合わせた、という(産経新聞3月24日一面)。この政府筋の話との間には矛盾があろう。しかし講演料として受け取れば税務処理などの必要が生じるからと車代との名目で受け取る場合も多い。特に政治家の場合などはそうなのではないかと想像する。そして籠池氏は「感謝」と書いた封筒で手渡したと述べているのである。表面的厳密さにおいて、講演料は渡していないし、受け取っていないのだからどちらの主張も間違いではない。
  3. 安倍首相夫人の公人か私人かの問題だが。この森本学園問題に関して谷査恵子内閣総理大臣夫人付が、安倍首相夫人に対する籠池氏側からの問い合わせ、依頼に対し、(職務として)財務省に問い合わせ、その結果を安倍首相夫人に報告の上籠池氏に回答しているとの事実は森本学園に関する安倍首相夫人の行動に少なくとも公人としてのものが含まれていることを証明しているように見える。一連の問題に関し、安倍首相夫人本人ではなく、菅官房長官が記者会見で説明すること自身が公人として扱っていることの証明ではないだろうか。
  4. 自民党の西田議員が、森本学園の財務状況は最初から小学校建設が出来るものではなかったと述べた。その通りだろう。だからこそ大阪府の私学審議会でも財政状況が大きな問題となった。誰もが財政的に無理と感じるのであれば、そしてそれが大阪府の認可申請時点で大きな問題になっている状況の中で、それではなぜ国有地が払い下げられたのか。財務省は「手続きに問題ない」と言うが、手続きではなく諸々の評価、査定に手心が加わっていたように感じるのは普通だろう。適正に評価して払い下げを決めたのならその評価は杜撰の批判を免れまい。なにやらかつての石油公団の投融資評価を思い出す。
  5. 最後に、安倍首相はこの問題が起きた時に、森友学園の教育を素晴らしいものだと称賛していた。だからこそ講演の話がかつて進行していたのであろう。そしてその教育というものがまるで明治時代のもののような、教育勅語という天皇への忠を中心とするものであった。日本国の首相としての教育に対する考えがそのようなものに共感する点が、政治スキャンダルよりも根深く大きな問題ではないかと感じる。

何か参考になればと思い現時点で気が付いたことなどを取り急ぎ書いてみた。

 


佐藤優の「世界裏舞台」のお粗末!!

佐藤優氏の「世界裏舞台」(産経新聞紙)での雑に過ぎる分析や論理については以前も指摘したが、3月19日の『日本政府 高度な情報活動』と題する記事には驚くというより呆れる内容であった。まるでバイトの学生にでも書かせ、石原元東京都知事ではないが「僕は知らないよ」という内にでも掲載されてしまったかのようなものだ。

この記事は「日本政府のインテリジェンス能力が高いことを示す出来事があった」で始まる。そして続くのは、3月10日に政府が国家安全保障会議(NSC)を開き、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している自衛隊の施設部隊の撤収方針を決めたことである。そしてそれを安倍晋三首相が「南スーダンの国づくりが新たな段階を迎える中、…施設整備は一定の区切りをつけることができる」と記者団に語ったとある。しかし何処にも日本のインテリジェンス能力の高さを示すものも、示唆するものも示されていない。佐藤氏は安倍晋三首相の「新たな段階を迎える」という言葉がその証明になるとでも思っているのだろうか。アマチュア以前の段階に感じるが。実際に南スーダン情勢分析には産経新聞大内清中東支局長の南スーダン情勢悪化に関する産経新聞記事を延々3段に渡って引用している。実に8段のうちの3段だから40%はこのたった一つの引用文だ。

そして記事はスーダンの宗教分布に移り、ローマ教皇の南スーダン訪問計画に触れ、さらに宗教関係の紛争が激化する可能性に触れている。そして「情勢が急激に悪化していることを冷静に判断し、安倍政権は今回の決断を行ったのだと筆者はみている。この背景には日本政府の高度なインテリジェンス活動がある」と結んでいる。最初から最後まで日本政府の高度なインテリジェンス活動に関する説明などなかった。いくら「ヨイショ!」といっても、この文章では「ヨイショされた方が」困るだろう、馬脚が丸見えなのだから。

このような論理構造の人が外務省の主任情報分析官だったということと、国家安全保障局長がその外務省のトップだった人と知ると、「高度なインテリジェンス能力」には疑問符が付くのではないか。それはともあれ、第7段目の南スーダンと(北)スーダンの宗教的差異の説明文の中に「南スーダンには大量の石油が埋蔵されている」との一文が、突如、場違いに、又前後との脈絡なしに存在するのはどうしたことだろうか。考えられるのはコピペにコピペでこの記事を作成した時のカットミスしかない。こんなものを全国紙の一面記事にするようではプロと呼べるのだろうか。自らの記事を分析してみることを勧める。お粗末にして恥ずかしい記事だと言えよう。国語のゼミの教材にはなりそうだが。

 


「幸せになりたければ自由に暮しなさい」

産経新聞の「編集者のおすすめ」という欄(3月19日)に「幸せになりたければ ねこと暮しなさい」という本の紹介を見た。タイトルは明らかに猫を飼う人間が幸せになれると言っているのである。猫以外にも、ペットを好む人なら「犬と」「インコと」「金魚と」「亀と」など多くの幸せのススメがあることだろう。

私はそのような何かによって幸せだと思うより、何かを幸せにする暮らし方の方がより素晴らしく、結果として自分を幸せにするものだと思う。猫をペットとする人は「私は猫を幸せにしています」と自信を持って言うかもしれない。しかしそれは単なる思い込みに過ぎないだろう。人に基本的人権が必須のように、本来、猫には基本的ねこ権があるべきではないのか。居住地選定の自由もなく、恋愛の自由も婚姻の自由も、行動の自由もなく、果ては食べ物を取る自由も選ぶ自由もないのである。餌を得るたびに飼い主にこびているのを飼い主への猫の愛情と捉えるのはまさに飼い主のエゴではないか。人間にたとえれば言わば座敷牢に閉じ込められて食事を与えられている状況に似ている。

本当の幸せを求めるなら、自由に暮らすことだ。そして猫にも犬にも森の狸にも自由な暮らし、その種本来の暮らしをさせてやるべきではないだろうか。他のものの不自由さの犠牲の上に我が身の幸せを求めるのは誤りではないかと感じる。

人間には、自分の都合だけで、会いたいとき、話したい時だけ相手を求め、相手の心など全く感じないセルフィッシュなものが居る。そしてそう言う人に限って愛しているんだという。そしてその間違いに気付かない。

ペット愛好にもこれに似たところがありはしないか。ペットを愛していると言ってはいるが冷静に脇から見ればそれは自己愛に過ぎないように見えてしまう。何と言ってもペットはペットショップで気に入ったからと選び、金で買って来たものだろう。ペット側が飼い主を選んだわけではない。その光景が、映画で見た奴隷市場での奴隷の選択と購入に何故かダブってしまうのである。

ペットに頼らない自由な暮らしこそ幸せの元ではないだろうか。他国との信義に頼れず、自国政府も信じられず、友もパートナーも得にくい世の中であれば、ペットを求める気持ちも分からないではないが。

誤解のないように付言するが、私は猫も犬も飼ったことがある。どちらも可愛いと感じる。しかし年長じて、動物には動物本来の世界があることを知った。動物を好むが故に動物には動物としての世界を自由に生きてほしいと願うのである。

 


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