例外は、一度認めれば例外でなくなる

天皇の退位について、一般論として退位を認めるという意見と、今上天皇だけ一代限り認めようとの意見があるそうだ。どうやら向かっている(向けようとしている)のは一代限りの特例扱いのようだ。その場合は特別なのだから特措法で対応するとのことだ。勿論退位を認めないとの意見も強い。

しかし、一代限りであっても退位を認めれば、次の機会にはまた一代限りとすればよいのであるから何ら歯止めにはならない。ブログのタイトルに「例外は、一度認めれば例外でなくなる」と書いたのはそういう意味である。今回は天皇陛下が退位の希望を示されたが、いつ天皇の希望と言って他のものが退位を策謀するかは分からない。恣意的な運用を防ぐのなら、愚直に原則を守るべきだと思う。

例が良いかどうかは別として日本の「赤字国債の発行」も例外的措置であり、永久化などしないように条件が付された法律で縛られていたはずなのだが、今や赤字国債発行は当たり前となり、特例だったことすら忘れているようである。原理主義と言われるほどかたくなでなければ、いいようにされてしまうものなのである。間違っても官邸が天皇を選ぶようなことにならない制度にしておかなければならないだろう。

(所要の為2日ほどブログを休みます)

 


測地衛星の防御と敵衛星の利用

自動運転の自動車も、ドローン利用の宅配もすべてはGPS抜きには成立しない。カメラにも、携帯電話にも勿論カーナビにもGPSを既に使っているというか、依存しているのであるが、政府は準天頂衛星を使った日本版GPSの構築方針を明らかにした。ドローンの飛行管制システム作成が主たる目的のようにされているが、本当の目的は軍事利用だろう。打ち上げに失敗したが長さ9メートルの衛星打ち上げロケットの開発はICBM関連かと思われることもあり、わが国は目立たぬように、しかし着々と準備を進めているようである。米国のトランプ政権の登場により、日米安保が機能しなくなる可能性も完全には否定しきれなくなった現在、自主防衛の観点から装備開発を進めることは当然だろう。

しかし、日本版GPSへの依存を強めれば強めるほど、それを破壊、損傷した時の影響は計り知れないものとなる。それを既に考えて中国は衛星の破壊実験を行っている。

さて自国のGPSシステムをどのように防衛するのかの手立てがなければいたずらに依存度だけを深めるわけにはいくまい。高濃度放射性廃棄物の処理法を考えもしないで原発稼働を始めたような間抜けな対応は許されない。いざ戦争という時に測地システムを攻撃するのは明白である。もしも守り切れない場合は、敵国の測地システムをハッキングして使用することも考えねばならない。自国用と異なり精度は落ちるかもしれないが、大陸間弾道弾や巡航ミサイルを持つ国の測地システムは地球を広範囲にカバーしている筈であろう。敵は敵の測地システムを攻撃しない。サイバー(ハッキング)技術の軍用化を急ぐとともに高度なものにしていかなければならない。

 


アヴェード ヴァスクレセーニィヤ(みちたけランチ)(137)

このところ連日降雪が続く。今朝がた(1月15日)など氷点下数度という寒さに目が覚めるほどだった。

さて、本日の特別ランチは「アイナメのフライ」である。サツマイモ、エリンギ、カボチャが付け合せについている。ソースが独特だ「バルサ味噌ソース」という。バルサミコでない所に注意が必要だ。仙台味噌が使用されているのである。カリッとあがったアイナメのフライは一かじり目でその歯ざわり、舌触りの良さに驚く。何も柔らかく滑らかな歯ざわりだけが素晴らしいものではない。こう言ったカリカリするものもまた別の食感でで新鮮だ。

アイナメだが当地ではこれを「ネウ」と呼ぶらしい。どうやら海の「根」にいる魚(うお)だからそう名付けられたようだ。魚の名も處ごとに異なるのが興味深い。それだけでも文化圏の区分けが可能なように感じる。

時に小鉢は「イカ大根」だった。

 


園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(73)ロシア革命100周年

今年2017年はロシア革命100周年になるのだそうだ。ボルシェビキ(多数)が搾取で栄えるツァーと貴族というメンシェビキ(少数)を打倒して富の配分を公平にしようとの共産革命の精神そのものは健全だったのではないか。レーニンの言葉にある「クトー ニェ ラボーターチ、 ニェ イェースチ(働かざるもの食うべからず)」の精神もまた健全であったように思う。この精神は「学ばざる者大学に留まるな」の精神とも通じるもので、現代の日本のアホ大学生の存在をゆるすどころかそれを金儲けの道具としている”教育”ビジネスの輩に聞かせたい言葉である。

我が祖父の弟に元仙台市長の島野武がいるが、その兄弟には門屋博という日本共産党五色沼宣言に加わったというバリバリの共産党員がいた。

私は共産主義という精神にはある種賛同の気持ちを持つのだが共産党が独裁政治を行うのには反対である。それはボルシェビキだったはずの共産党員がかつての貴族に成り代わって搾取するメンシェビキになることを意味するからだ。

ともあれ当時駐在したソ連はその共産党独裁の国だった。そしてその駐在期間内にロシア革命60周年を迎えた。記念の絵ハガキが発行されたり、ソ連国内では色々な行事が行われたようだった。その中で唯一関係があったのはテレビ番組である。革命を記念して「レーニン物語」が放送されたのである。自由な外出さえ妨害される中でそれを毎晩見た。レーニンについて学ぶことができただけでなくロシア語修得に効果的だった。「右向け右」などのロシア語を覚えたのはすべてその番組のお陰である。ロシア革命100周年と聞くと、あの悲惨な駐在から40年経過したのかと感慨と共に思い出す。

 


尾行と盗聴

トランプ米国大統領がかつてモスクワを訪問した時にホテルの部屋で、売春婦を呼んでのご乱行の様子がロシアの情報機関によって撮影されたとするニュースが流れている。真偽の程ははっきりしないがありうることである。私が経験したのは尾行と盗聴が主だった。サハリンの駐在は当初2年ほどはホテル住まいだった。ホテルの部屋には何故かラジオが必ずあり、それがマイクの役目を果たしていると教えられた。ハバロフスクの某日本人のお宅でラジオに向かってタクシーを呼んでも遅くなると文句を言ったらすぐに来たことや、奥様に頼まれた器具の修理の依頼を忘れて帰ったら修理されていたなどという誰かが全てを聴いていると思わせることは枚挙にいとまないほどある。散歩に出れば後ろからついてくるのを感じるだけでなく、しばらくするとその尾行者が前方から現れたりする。ホテルの部屋の電話には何故か電線が3本ついている。日本に掛ける電話は通話途中で声が急に小さくなる。盗聴器にパワーを取られるためだと誰ともなく言った。手紙を日本に出しても日本からサハリンに送っても、半年もかかることが稀ではない。開封の痕跡がはっきり残っていることもある。公園に出かけた次の日に「公園で立小便はしないでください」とソ連側事務局の人間に言われたことがある。誰かが尾行・監視しなければ、そして情報伝達の手段がなければ知る筈のないことを知っているのである。これらの経験からロシアのホテルでの様子はたとえ売春婦など呼ばなくても当局に知られていると思った方が良いだろう。気味が悪いようだが、そう言う国だと思って暮らせばそれほど気にならなくなる。といってもサハリン駐在時代は脈拍がストレスで随分高くなっていた。現地の女性とちょっと仲良くなると、部屋に突如電話があり、恐ろしい伯母さんの声で「ターニャはそこにいるか」との怒鳴り声がすることもある。答えは常に「ヤ ニェズナーユ(知らないなあ)」と決めていたが。「スパコイヌイ ノーチェ(安らかな夜)」がなかなか得られぬところではある。今となってはそれも懐かしいが。

 


「ヒロシです」は話芸だ

デブの腹の下にパンツがめり込んで履いていないかに見える男が、裸で片足を上げながら「安心してください。履いてます」なんて言う。こんなのは芸でもなんでもあるまい。「そんなの関係ねえ」と言いながらこれも水着ひとつで出てくる”芸人”というのがいたが、芸もないのに芸人とは変な感じがする。見世物小屋のような出し物がテレビに出てきてそれを芸人と呼ぶとは、もともと低いものがさらに低下したようだ。しかし、久しぶりに「ヒロシです」を見た。例の「ガラスの部屋」というちょっとさびしげな曲をバックに独り言みたいな話一つで客を引き込むのだからこちらは本当の芸と呼んでよいだろう。

「とうとう消えてしまいそうなお笑いタレントランキングからも消えてしまったとです」など秀作といっていいだろう。短い話の中に、枕と展開そして余韻が揃っている。テレビに居並ぶ「アホ芸人」を見ているとこの「ヒロシ」が光って感じられる。“正統派”の話芸を大いに聞かせてほしいと願う。

 


ポピュリズム

ポピュリズム、近年よく耳にする言葉になった。その意味は「実際にはできもしない大衆受けする政策を並べ、また大衆の情緒を刺激する文句を並べたてて、大衆の歓心を買うということ」と佐伯啓思京都大学名誉教授が産経新聞の「日の陰りの中で」(1月16日)に書いている。

その内容はまさしく旧民主党のしてきたことそのものである。財源などいくらでもあると嘘をつき、高速道路の無料化、年金問題の解決など多くの「言うだけ」の詐欺的マニフェストを作成、発表、そして政権交代を果たしでいざ政策実行となってすべてが嘘と判明したのである。選挙のたびに繰り返される政策、公約、マニフェストなどの嘘に注意しなくてはならないのだが、それを見抜くのは至難のことである。少なくとも一度でも騙した政党など、何を言っても信用しないという気構えが必要だ。自分の国籍問題が問題になっているのに証明できないのではなく、証明しない蓮舫を戴く民進党(旧民主党)など退場させるべきだろう。

ここにきてトランプ次期米国大統領がポピュリズムだと言われることが多い。「米国をもう一度偉大な国にする」と叫んでいる。これを聞く度に「大阪を日本の副首都に」と叫ぶ日本維新の会を思い出す。同じ匂いに気付いた人も多いのではないか。大阪ナショナリズムをくすぐってという手法にポピュリズムが感じ取れるのだ。

 


アブダビの自主開発油田権益延長報道、知っておいた方が良いこと

1月14日の産経新聞には「日の丸油田権益更新図る  世耕経産相アブダビ訪問」との記事が掲載された。アブダビでの油田権益と言えばジャパン石油開発が保有するもののことだろうが、その内容を報道しなければ実態が分からないだろう。既開発油田の一部権益を持つウムシャイフと下部ザクムは政府(ADNOC)が60%の権益を持ち、残りをBP,TOTAL,JODCO(ジャパン石油開発)が持つのだがJODCOの権益は12%に過ぎない。ウムシャイフは1976年に既に水攻法を、そして1994年には頂部にガス圧入を開始するなど明らかに老朽油田である。また下部ザクムも同様に1978年に水攻法、2005年から頂部ガス圧入を開始した油層圧力維持が必要な減退油田である。

上部ザクムもEXXONMOBILが28%の権益を持つのに対しJODCOは12%とマイナーパートナーに過ぎない。またこの油田も1984年から水攻法を実施している。つまり主要油田については老朽油田であるばかりでなく、”自主開発油田”と言えるのか大いに疑問な物ばかりなのである。

JODCOが主体となって開発した油田もあるにはある。ウムアダルクとサターだ。油田規模は小さく、ウムアダルクでは1986年から水攻法を実施、サターでも1988年から頂部ガス圧入、そして1998年には水攻法も実施されている。しかし2000年には坑井トラブルにより頂部ガス圧入が出来なくなっているとのことだ。

JODCOの財務内容は悪く2001年当時には日本の石油開発プロジェクト会社の中では、“最大の規模にして最大の問題案件”といわれるようになっていたのである。優良プロジェクトなどではないことは2003年3月19日に民事再生手続き開始を申請したことで明らかである。その時点で石油公団からの出資比率が89.8%にまで膨らんでいた。

石油公団の廃止も絡み、その救済のために国際石油開発に統合された。

今回の権益延長の記事には自主開発油田を失うことになるからと書いてあるのだが、先に示したように自主開発油田かということ自身に疑問がある。ましてその財務内容に関して少なくとも言及すべきではないだろうか。

2017年末で国際石油開発帝石は最大の権益であり、収入の柱であるインドネシアのマハカム権益をほとんど失う。僅かの利権が残っても契約条件の悪化は避けられないだろうから、利益が得られるかどうかも疑わしい。ここでアブダビの権益の延長が出来なければ、原油取扱量も、もちろん販売高も激減する。JODCOのアブダビの権益は石油公団が債権放棄して身軽になったとしても、石油公団出資が約90%にまでなったこと自体採算性の悪さを物語るのであろう。

権益は持てばよいというものではない。メリットのあるものは保有し、損をするようなものは捨てるのが当然である。また、自主開発油田だからといっても、サハリンではロシア企業と政府とが連携して経営主導権を奪ってしまったし、産油国が私企業の油田を国有化した例も少なくない。油田発見後に国境紛争が起こることもある。決して安全なわけではないのである。

時に、ついこの間はロシアを石油天然ガスの供給先として中東の石油天然ガス価格を安く調達すると言っていたのは経済産業省であり世耕大臣であったはずだ。今回はアブダビでどのように説明するのだろうか。ロシア向け発言にアブダビ向け発言とその都度耳触りの良いことを言っていてはいずれ両方から信用されなくあるだろう。全体を見ずにモグラ叩きに終始しているように見えなくもないが。

さて、国際石油開発帝石は1月16日にアブダビにおけるサターとウムアダルクの2海上油田に関わる権益の25年間にわたる延長に基本合意したと発表した。ただし契約条件は今後詰めて正式合意を目指すというのだからその経済性については定かではない。しかし現時点での生産量が日量で、サターが2万バーレル、ウムアダルクでは1.5万バーレルと海上油田としては小規模なところから、採算性が懸念される。

表面上はともかく、むしろ民事再生に追い込まれ、国際石油開発帝石の子会社として吸収されたジャパン石油開発の仕事づくりの面に重点があるのではないかと思われる。契約延長が出来なければ会社の存続理由がなくなるのだろうから。

 


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