『万葉伝授』の序文は東北大学の大村泉名誉教授にお願いした

『萬葉集』巻一と巻二の234首の長、短歌の再解読、相解釈そして裏に隠された作者、柿本人麻呂の隠し文を『万葉伝授』8巻にまとめ、電子出版したことは既にお知らせしたとおりである。

この『万葉伝授』の序文は東北大学名誉教授の大村泉氏にお願いした。大村氏に感謝しつつ、今回はその内容を紹介しよう。

 

(『万葉伝授』序文)

著者の園田豪とは三国ヶ丘高等学校(大阪、堺市)の同期生である。園田豪の本名は小野進で、小野家は幕藩時代に仙台藩の藩士だった。私の家は仙台藩の支藩である、伊予宇和島伊達藩の藩士だった。そのような今様に言えば伊達藩繋がりで交友関係を深めたのである。彼は、高校時代は柔道部に所属し、主将を務めた。一期下の主将は川人博、過労死問題などで著名な弁護士である。二期下の主将は竹山修身、現在三期目を務める政令指定都市である堺市の市長である。三国ヶ丘高校柔道部は柔道では並だが、三代続けて世のリーダーを輩出しているのである。そして竹山堺市長が日本経済新聞の「交遊抄」に記したように園田豪がその政治家の道に大きく影響を与えているのである。

彼の父はその三国ヶ丘高校の校長だった。父も子もお互いに難しく、微妙な立ち位置で三年間を過ごした。

『萬葉傳授』の後書きにもあるが、園田は大阪大学工学部の応用物理を受験した。不合格となり静岡大学理学部化学科に入学した(1967年)。すなわち理系も理系なのである。しかし、大学入学前に『本居宣長集』を買い求め、大学入学後には静岡の古書店で『漢籍国字解全書』などを買い求めるなど、国学、漢学指向が強かった。静岡大学では地学履修コースを選択し、化学と地学の二つの卒業資格を得ている。入学後すぐに鉱物学の鮫島教室に通い、教養課程にありながら専門的な勉学と研究を開始した。ボロシリケートであるダトーライトの湿式化学分析も行い、そのデータは正式に登録されてもいる。学部生となった時に構造地質の徳山明教授に誘われて門下に移った。学生でありながら教授室の一隅に机をもらうなど、特別待遇を受けるだけでなく、早朝からドイツ語をマンツーマンで指導されたりした。そして東京大学の大学院に進んだ。地層の変形と変成作用との関係を研究した修士論文は、東京大学理学部紀要に発表されるとともに、その研究成果は岩波書店の専門書などに引用されている。

東大で修士の学位を得た後、園田は、石油資源開発(株)に入社。サハリンでチャイヴォ、オドプトと言う巨大な油ガス田を発見・評価した。そのために6年間もの間単身の現地勤務を余儀なくされた。その後中東オマーンでは潰れかけたプロジェクトを立て直し、ダリール油田の評価・開発を行った。その間に、武蔵野市の古文書解読講座に通うことを含め、『古事記』の調査研究を続けていた。

園田によれば、或時天啓を受け、日本の古代史の解明とそれを後世に残すことを決意、55歳にして石油資源開発(株)を早期退職し、著述の世界に入った。退職後の最初の一年は経済産業省の仕事をして収入があったが、それ以降は殆ど収入無しが続いている。古代史関係の出版の前に「オホーツクの鯱」といった海外アクション小説や『サハリン石油開発こぼれ話に裏話』(サハリンでの体験談)、『奇跡の回収』(オーストラリアでの石油掘削リグでの事故対応のノンフィクション)、『天の声』(石油開発会社の施設発注に関わる闇の部分を描いた小説)などを、ブログサイトを利用して発表した。そして、満を持して『太安万侶の暗号』シリーズ8作品を2010年から2016年にかけて出版した。対象とした時代は数万年前の日本列島への人類の移動から元明天皇であった藤原不比等の死まで、すなわち漢家本朝の完成までを描いている。

これらは併録する論考や、小説の随所に附されている注記を見れば、また、『人麻呂の暗号と偽史『日本書紀』〜萬葉集といろは歌に込められた呪いの言葉〜』と言う論考本を読めば、小説の形式をとった歴史書とも言える。その考察の緻密さ、徹底した調査と、鋭い洞察には、「目から鱗が何枚も何枚も剥がれ落ちた感がする」と驚く読者が後を絶たない。いろは歌の解読など、従来の折句の説明などではなく、理路整然と解読を進め、遂に藤原不比等への呪いの言葉が現れるころには読んでいる立場を忘れ、その達成感に酔いしれたのは、一人筆者だけではないであろう。

 

いろは歌にそれほどの隠されたメッセージがあるならば、同じ柿本人麻呂こと大三輪朝臣高市麻呂が編纂した『原萬葉集』とも言うべきいわゆる『萬葉集』の巻一と巻二の二百三十四首にも多くの秘事が書かれている筈だ。そのためには『万葉集』に関する秘密を伝えているのではないかと考えられる『古今伝授』にも正面から取り組む必要がある。この新たな問題意識のもと、園田が進めた検討の成果が本書である。賀茂真淵も本居宣長も解読できなかった領域にまで到達することが出来た、という自負から、『万葉伝授』と題したという。

 

園田がこれまで出版した19点の作品は全て(株)郁朋社を版元にしていた。そしてこの『万葉伝授』も(株)郁朋社から出版する積りでいたそうだ。しかし、園田は、201711月に電子出版を主業務とする(株)「麁鹿火」を興した。本書は同社から電子版で出版し、オンデマンドで、通常の印刷物による本書の頒布も行うことにした、という。今後、園田は、新作は無論、既に(株)郁朋社から刊行している作品をも、電子版とオンデマンドで出版する予定だという。また、園田は、優れた研究成果を得ても、資金面の問題から出版できない人たちにも、安価な出版機会の提供を考えているとのことだ。

園田と(株)郁朋社とのパートナーシップは処女作以来で、(株)郁朋社の社主は『太安万侶の暗号』シリーズでは園田の取材旅行の旅先でドライバー役を務めたりもしているが、園田は今回の『萬葉伝授』の刊行を機に同社主との連繋を解消することにしたという。これまでの19作は、ほとんどすべてが園田の私財を投入しての自費出版であり、既に出費額は家一軒以上に達しているという。園田自身にとって、本書及び今後予定している作品は、いずれも上記シリーズの9作品の延長線上にあり、いずれも天啓によって着手した研究とその成果である以上、命ある限り中断することはできない。しかし、今後とも、出版に関わるリスクは(株)郁朋社ではなく、事実上園田が背負いながら進めることは限界が目に見えている。このようなときこそ志を高く掲げ、天啓を全うする途を探るべきだと考え、(株)郁朋社との関係を解消し、余命と現有資産を最大限有効に活用して、一方では日本古代史の謎解きの研究を徹底し、他方ではその成果の公表を(株)「麁鹿火」で継続することにしたという。

細川幽斎の救命事件で有名な『古今伝授』はごく限られたものへの相伝の形で内容が伝わってきた。しかし現代においてはもっと幅広く伝えるべきだろう。電子出版により、比較的安価にこの『万葉伝授』が多くの人の手に渡ることを、園田と共に願いたい。

出版費用のことをあまり気にせず済むようになるのならば、園田には是非、この『萬葉伝授』を最後とせず、古代史の、いや中世史の謎解明に取り組み続けてほしいと願う。これだけの解読・解析能力のある人は多くはないのだから。

最後に、園田豪の健康と益々の活躍、貢献を祈って序に替える。

2018219

                     東北大学名誉教授

                        大村 泉

 


民族国家か移民国家かの選択は自衛隊条項より重要な国の基本要件だ、一内閣(一首相)などが決められる事項ではない

安倍内閣の外国人労働者の受け入れ拡大は、表現は矮小化されているが実態は移民受け入れではないのか。

民族国家は、異民族を受け入れることによって多民族(移民)国家になることができる。しかし多民族国家が(単一)民族国家になることはできない。つまり国の多民族化は不可逆過程なのである。

そして国家が、(単一)民族国家であるのか、多民族(移民)国家であるのかは、「憲法の前提」となるべき重要事項である。安倍首相の悲願という、憲法改正というものですら、国会での三分の二以上での可決、発議とその後の国民投票での過半数の支持がその実現には必要である。憲法の前提とも言うべき民族国家か移民国家かについての判断、決定は憲法以上の慎重さとプロセスを経たうえで為されるべきものである。

そのような国家としての重要事項を、議論も意見の集約もなく、一内閣が“隠れて”変更するなど許されるものではない。驕りどころではなく、天に唾する行為ではないか。政権の母体とも言われる日本会議は日本が(民族的に)日本人の国でなくなることを容認、または望んでいるのか。もしそうなら、保守でもなんでもない、偽愛国者の集まりと言えまいか。真の愛国者は今こそ自民党を捨てるべきなのではないだろうか。

安倍首相も政府も口を開けば人手が足りぬという。しかしその原因を見れば、人手不足を政策が作っているのではないか。東日本大震災後の復興にインフラ関係の土木建築工事が必要なことは自明であった。そうであればその期間に大型の土木建設工事が重ならないようにすべきである。然るに福島が「アンダーコントロール」と嘘をつき、予算額も見かけだけ少なく見せて東京オリンピックを誘致した。人手が足りなかったというより、政府が足りなくしたのである。そうしておいて外国人労働者の導入というのだから、渡来人国家にしようとの願望が安倍首相にあるようにしか見えない。

日本には本当に人手がないのか。災害のボランティアが多数集まる。それ自身が、人手にゆとりのあることを示している。オリンピックには11万人のボランティアを集めるという。本当に企業が事業に必死で取り組んでいるなら、ボランティアだからと休暇など与えまい。

建設関係と介護関係に特に人手が足りないという。それはその二つが肉体的に辛い仕事だからであろう。ゆとり教育だか知らないが、子供を育てるのに、忍耐を教えずに楽を覚えさせたからそうなっているのではなかろうか。教育の間違いの結果が現れて来ただけのようにも感じる。高等教育を受ける能力のないものが大学生として言わば”遊んでいる”状態を放置しておいて、人手が足りないとは本来言えないはずなのだが。加計学園に代表される教育の名のもとに行われるビジネスに目を向け、本来の教育に目を向けぬ安倍政権に大きな問題がある。

この電子化の時代、そして人口が減少している時代に何故公務員が減らないのか。産業界に人手がないなら公務員を放出せよ。公務員がある種の失業対策として機能してきたことは歴史的事実なのだから。

世の中はAIの時代に移る。既にスーパーのレジの自動化は進み、自動車も自動運転化が目の前まで来ている。銀行は人員を減らし、支店を減らし、ATMも削減中だ。一般事務と言われる職種など消えていく運命にある。直ぐにやってくるその時に、職を失った日本人が介護や建設現場に殺到しても、そこには手厚く保護された外国人労働者が居座っている。そんな現実が既に視野に入っている。外国人労働者の導入など、愚策と呼ぶようなものではなく、亡国策とでも呼ぶべきものだろう。

AIの時代に九九も出来ぬ大学生が食っていける道などない。オリンピックのボランティアで“貴重”な体験をしました、なんて言っても、それがスキルになるのかね。何の役に立つのかね。しっかり現状と将来を見通し、将来を生きるうえで役に立つ能力をこそ身につけるべきだろう。キリギリスはアリに見捨てられ、飢え死にするのである。

 

 


原子力ムラ字東芝のムラ人?、奈良林直

産経新聞(10月5日)のオピニオン欄のテーマは「原発停止とブラックアウト」であり、「いち早く稼働させよ」と主張するのは現東工大特任教授の奈良林直だ。この方の専門は原子炉工学、そして東芝に勤めた後北大に移り、定年で退官した人だという。東芝は原発企業の一つである。いわば原子力ムラ字東芝の住人だった人である。

さて『もし泊原発が稼働していればブラックアウトは回避できたか」との質問に「回避できたと思う。…今回の震源からも距離がある。…原発を止めているリスクが浮き彫りになった」と答えた。これに対し議論の相手、環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也は「…今回は火力発電の苫東厚真だったから、稼動が停止してもブラックアウトにとどまったともいえる。もし泊原発が何らかの事情で同様にとまれば、ブラックアウトに加え、メルトダウンや放射性物質の放出といった追加のリスクにさらされる」と述べている。

飯田哲也が一般論で答えているのに対し奈良林直は地震が胆振地方で起こることを前提に泊原発の安全を論じ、だから再稼働させるべきとの一般化に向かっているようだ。手法、論理の展開に関し奈良林に問題があるのは容易に分かるであろう。

また奈良林は「原子力基本法には、原子力利用の安全確保について『確立された国際的な基準を踏まえ、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として行う』とある。原発の新規制基準の適合審査は、国際的な基準では稼動状態で行うべきだ。原発を止めて長い時間をかけて審査するすることは、大停電リスクを高め、『国民の生命、健康及び財産の保護』の趣旨に反している」とも述べている。

自ら引用した部分をよく見よ。「確立された国際的な基準を踏まえ」とあるのであって「国際基準をそのまま適用せよ」などとはなってはいまい。先には今回の北海道の地震という個別ケースを一般化した議論に替え、今度は原子力基本法という一般原則を原発の適合検査を稼動状態で実施すべきか或いは止めて実施すべきかとの個別もいいところに適用しようとしているのである。問題に対する取り組み方自体に疑問を感じずにはいられない。

ところで米国のカリフォルニア州では、プレートの潜りこみの前面という地質的位置関係から起きる断層に伴う地震が原発の安全性を脅かすと判断して、「脱原発」に州として舵を切ったのである。地震などがない地域での基準を火山地震の国日本に適用しようとなど考えるのは、学者として不適であることを示しているように感じる。やはりムラの人なのであろう。

 


理解できる?日大教授の論理

まず、次の文章を読んでいただこう。

「元田は道徳を重視したが、それは道徳がもつ世界大の「普遍性」を強調するためだった。道徳は普遍的な倫理であり、それを体現しているのは日本では天皇である。つまり天皇=道徳の体現者と考える元田は、天皇と藩閥政府を明確に区別した。そして、天皇vs.藩閥政府という立場から政府批判を行ったのである。その批判は、急激すぎる欧化を是正すべし、というものであった。つまり保守主義的なのである」

意味がとれましたか?取れる方が不思議だろう。分解して論理の流れを確認しよう。

 

「道徳を重視したが、それは道徳がもつ世界大の「普遍性」を強調するため」

                                                       

「道徳は普遍的な倫理であり、それを体現しているのは日本では天皇である」

                                                       

「つまり天皇=道徳の体現者と考える元田は、天皇と藩閥政府を明確に区別した」

                                                       

「そして、天皇vs.藩閥政府という立場から政府批判を行った」

                                                       

「その批判は、急激すぎる欧化を是正すべし、というものであった」

                                                       

「つまり保守主義的なのである」

 

読んでいる内に元田氏が誤解されているように思えてきて、気の毒に感じた。道徳の重視はその普遍性の故であるのではなく、道徳というものの価値によるのではないのか。少なくとも韓国の言動を見れば道徳が世界的な普遍性を持つなどと言えるわけがないだろうが。その世界的に普遍的な道徳の体現者は日本では天皇?それでは全く普遍的ではないではないか。天皇が道徳の体現者だとして、だから天皇と藩閥政府とを区別したというのは本当か?それは藩閥政府が不道徳という意味か?

だからと言って何故、政府批判をした理由になるのか。道徳の体現者か否かで区分した政府を、欧化が急激すぎるからと批判したのでは理由になるまい。そして「だから保守主義的」とは…

こんな文章を書いたら私が先生なら確実に落第させるね。

実はこの文章は産経新聞(10月4日)の「正論」欄の先崎彰容日大教授の「明治の豊かな言論を取り戻せ」と題するものの一部である。内容はこの題とも合致していないし、奇妙な文章展開は随所に認められるが、とにかく読んでみてほしい。

てんでバラバラに動くアメフト選手で構成されたチームのようなものに感じた。大丈夫か日本大学。あのパワハラ監督が人事もしていた大学だったよね。

 


櫻井よしこに見る巧みな世論誘導術

表現は悪いかもしれないが『悪は善をまとって近づいてくる』という感じか。産経新聞(101日)の「美しき勁き国へ」という櫻井よしこの欄での意見だ。「偏った情報発信の罠」という題である。『正論』『WILL』『HANADA』 などに顕著な、偏向に関することかと思ったが反対であった。冒頭は、

「わが国のメディアは物事の全体像をおさえて、バランスのとれた判断材料を提供し得ているか。偏った情報発信の罠に陥っていないか」

である。右偏向の人にも、左偏向の人にも、さらには無偏向の人にも「そうだ!」と受け入れられる枕である。さすが誘導文の心得のある人だ。メディアはいつの時代も権力の走狗であったのではないか。かのイラク戦争当時の米国に滞在したことがあるが、米国のテレビは押しなべて戦意高揚的な内容の放送をしていた。勿論戦前戦中の日本のメディアが総じて戦争に協力的だったことも忘れてはならないだろう。そして櫻井よしこはその言動から明らかに安倍政権寄りの人なのである。植物細胞にも鉱物にも旋光性(偏光性)がある。細胞の集合体である人間の偏向は細胞レベルに関わるのかもしれない。こりゃ、イグ・ノーベル候補、もちろん冗談である。

「韓国は新聞もテレビも、一部を除いて親北勢力に事実上乗っとられており、バランスのとれた情報発信が難しい状況に陥っている」

とあるが、韓国=>日本、親北勢力=>親安倍勢力に置き換えて見ても成り立つ文章ではないか。まして「バランスのとれた」の判断は誰がする?個人個人でそれは大きく異なるものではないか。読み手が、つい自らの基準を想像するような書き方をするのは誘導文の特徴であり、テクニックなのである。

櫻井よしこは自民党総裁選時の安倍、石破両氏を招いてのTV5番組の内容のバランスに言及する。フジテレビがアベノミクス、ロシア外交、北朝鮮問題、憲法改正を取りあげ、一番まとも、NHKは万遍なく淡々、残りの民放3番組(日テレ、テレビ朝日、TBS )は「控えめに言っても思い込みと情報の罠にはまっていた」とするのである。その根拠はその3番組は言わば、「モリ・カケ問題」を取りあげすぎるというものらしいのだ。

視点をごまかしていると言わざるを得ない。森友・加計問題を指摘するのが、安倍批判のための批判だと思い込む偏見ではないか。

フジテレビの番組で反町キャスターが森友・加計問題を取りあげなかったのは政策論を重視したからであろう。そして民放3番組が重視したのは、森友・加計問題に象徴される安倍首相の身びいき、諫言すれば権力による私的優遇、すなわち、公を私するという国家指導者たる人間としての資質に問題があるかを問うていたのではないか。偏見、偏向とは別問題だと思うのだが。

櫻井よしこの偏った姿勢は次の部分に露呈する。

「獣医学部の新設を全く認めない歴史が52年間も続いた岩盤規制を、これからも続けさせようとした「石破4条件」について…」

安倍首相は行政のトップである。そんな岩盤規制が重大問題なら、正々堂々と規制を解除するように指導すればよいだけではないか。文科省だけではなく、審議会も認めないのならそれに従うのが民主的手法ではないのか。安倍首相が特区という首相が決定権を持つ、言わば首相利権化した権限を持ち、国全体の規制を逃れて、しかも親しい友人の学校法人を特別優遇したところに問題の本質があるのである。規制が問題ではなく、私的関係で行政を歪め、特定の友人に利益を与えたことが問題なのである。

櫻井よしこのこのすり替えに騙されることのない様に注意されたい。

国家基本問題研究所は「国基研」と略称されるとか、時折「国危険」と聞こえてしまう時がある。

 


国土強靭化より国民強靭化に努めよ

野口健がいいことを書いている。産経新聞(9月20日)の「直球&曲球」の「『生き延びる力』を養うために」という寄稿だ。

昨今の異常気象などが既に「異常事態」ではなく「気候が変動」してきているのだと理解すべきだとし、

「『災害はやって来るものだ』と心し、備えていた方がいいだろう。災害に強い街づくりも待ったなしだろうし、同時に災害に強い人づくりも必要だろう」

と説く。その通りだ「災害に強い人づくり」が必要なのである。政府の言う人づくりは、教育費を補助すると言ったことばかりで、人を鍛えて強くすることを忘れているかのようだ。

野口健は言う、

「『生き延びる力』を養うためにも自然体験にもっと目を向けてほしい。自然体験はそれこそ『プチピンチ』の連続である。その『プチピンチ』から人々は生命力をつける。確かタイの学校ではボーイスカウトが授業のカリキュラムに含まれている」

と。

私もボーイスカウトで随分いろいろなことを学び、身に付けた。飲み水の探し方、濾し方、火の起こし方、トイレづくり、ウサギ狩り体験、鳥の捌き方訓練、星の見方、方位測定、風の読み方、手旗信号、モールス信号、地図の読み方、もちろん山野の歩き方にキャンプの仕方、そして救急法や、橋の掛け方まで。ありとあらゆる知識と経験を与えてくれる。ナイフ1本あれば生きていけるランボーのような男に育ててくれるのである。

ボーイスカウトでの経験があればこそ、私もマイナス45度のロシアからプラス55度の中東の砂漠まで、過酷な条件下での仕事に耐えた。そればかりでなく、現在も仙台で、夏の冷房も冬の暖房もなしで生活している。今も鍛えている積りなのだ。

こういうボーイスカウトでの訓練を体験していれば、避難所で、弱者とは思えぬ大の男が何もせずに弁当が届くのを待っているなどという情けない光景は見なくてよくなるのではないか。

教育とは「不自由、困難を与え、それを解決し、乗り越える能力をつける」ものだと信じている。夏は冷房、そして冬は暖房と一年中快適温度で暮らしてきたものには、自然の温度環境は耐えられまい。しかし、災害時にも戦時にもそんな生ぬるい環境が与えられるわけではない。そう言うものは野口健の言う「生き延びる力」を持たないのである。国家が行政がと嘆いても生き延びる力のないものから死んでいくことになるのである。

わが子がかわいいと思うのなら甘やかすのではなく、鍛え、文明のない自然の中で生き抜く力を身につけさせておくべきだ。戦後70年戦争のない時代が続いた。それがずっと続くことなど、歴史を見れば可能性が低いと分かるはずだ。

ボーイスカウトの標語は「備えよ、常に」である。

 


園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(160)経産省によるメタンハイドレート研究への参加強制(2)

アンケートを提出後かなりの時間が経過した。ほぼ忘れかけていたころ、突然経済産業省からメタンハイドレートの件で関係企業に集合のお触れが来た。

資源エネルギー庁内の会議室に出向いた。多くの石油開発会社の人が来ていた。

経済産業省側の担当者は国友某だったと記憶している。国友某が五か年計画やアンケートについての概略を説明し、各社の意見を一社ずつ聞き始めた。「お上のやろうとすることに逆らってはいけない。忖度と忍耐が肝要。反対と言わずに懸念を示すことでネガティブな態度を伝える」、そんな対応を指示されていた。各社も同じことを考えていたようで、はっきりは言わないのだが、なんだかんだと、実現は困難だと匂わせるのである。

既にネガティブな意見ばかりであることを知ってか、国友某の顔は紅潮し、顔つきが変わって来ていた。ある会社がそれまでの会社とは異なり、正論を正論として言ってしまった。「このようなものは資源になるとは到底思えないので当社は参加したくない」と言ってしまったのである。

その瞬間、国友某は激昂し、真っ赤な顔をして喚き始めた。様相は男のヒステリーである。理性的ではない人間に変身した担当官は、メタンハイドレートの研究をすることは既に決まっている、それに今日集まった会社は参加しなければならない、否やなど聞いていない、などと言うのである。

「あ〜あ、言わずもがなのことを言ってしまったな」と感じた。役所が民間に押し付けることは多いが、それらは民間が自発的にやりたいと言ったということにするのが常なのである。検討会と言うのは検討したことにするだけの儀式、形式の意味しか持たない。

国友某が異常に“喚く”ようになってからはどの民間企業も何も言わなくなった。ただ俯いているだけだった。そしてその後は国友某の言いたい放題のうちに会議は終ったのである。

こんな男が「公僕?」、凡そ公務員の適性などみじんもない奴だと感じた。こういう役人がいること、それ自体が日本の不幸だろう。そんな強烈な印象をその時に持った。今現在役所にまだ残っているのかどうかも知らないが。しかし、今にして思うと、国友某もメタンハイドレート研究に民間を参加させろとの圧力を相当受けていたのであろう。業務命令という形で、無理を強制されることは官民を問わず珍しいことではないのだから。

こういう形、プロセスで参加させられることを業界では“強姦”と呼ぶ。その例は多い。皆が嫌がるようなものを主体となって引き受けるのは、経済産業省が支配している会社になるのは当然の成り行きであろう。

そして、民間企業が何処も賛成しない(反対できない)研究プロジェクト「メタンハイドレートの研究」がこうして始まったのである。プロが、それもみんなが「こんなもの、モノになるわけがない」と感じたように見えた研究を、経済産業省の都合と、石油開発を知らぬ3人が書いた本をベースに始めたのである。そしてその”研究”は25年経過した今も、膨大な国家予算(税金)を費やして継続している。結果は“屁のような“ガスが出たと思ったら止まった、というものである。そして”メタハイ村“が出来てしまった。

また、石油資源開発の社内報(2018年9月号)によれば、「国によるメタンハイドレートの商業化に向けた技術開発に貢献していく所存です」とある。企業というものは、商業化が可能で、利益が十分に見込めるのなら自らそれに取り組んでいくものである。「国の」商業化に「向けた」技術開発に「貢献」していく、との方針には主体的には取り組まない姿勢が明白である。その消極的な態度が経済性がないことの証明だと言えまいか。

過去25年にわたって巨額の国民の税金が既に使われているのだ。国会議員はしっかり学び、監視すべきだ。但し、経産省からの御進講などでは、薬の効能書きを信じるのに似て、“タラカサレル”のが落ちであるが。

当時のことを知るものなど石油資源開発にもいないだろうから記憶に基づき書いてみた。美辞麗句以外の歴史も必要だと思う。

なお、ブログ(1)を掲載した直後に私のPCに攻撃があった。それが嫌がらせ、或いは警告ならばなおさらの事このブログ(2)の掲載を止めるわけにはいかない。Gosukeではないが、圧力ではなく“激励”で接したらどうなのだろうか。北風と旅人の話を知るべきだろう。

【お知らせ】

パソコンの各種機能の状況確認を進めているのだが、調査が進むにつれてそのダメージの深刻さが明らかになってきた。直接ブログに関わる点を報告しておく。毎日曜日に掲載している「アヴェード ヴァスクレセーニア」を中止する。カメラから写真の取り込みが出来なくなってしまったからだ。ソフトの削除、再インストールをしても作動しない。それだけではなく、周辺機器が全て作動しない。I/O関係のシステム(ドライバー?)が破壊されているのかもしれない。

とにかく、ブログへの写真の掲載は既に保存されているもの以外できなくなることをご承知おき戴きたい。10月8日のサイバー攻撃をした者はまさしく犯罪者だと言えよう。見つけ出し、何らかの処置をしたいと思っている。刑事、民事の責任を問うべきだと感じている。このようなことを個人がするとは思えない。それなりの組織の仕業だと思う。

 


標的型サイバー攻撃か

10月8日、使用中のアウトルックが何やらふらつき始めた。エクスプローラーも作動が変になった。再起動すべくプログラムを閉じようとするが、手こずる。それでも漸くファイルをすべて閉じて再起動をクリック。

初めて経験することが起きた。起動しないのである。えっとスクリーンを見つめるとメッセージが現れた。スタートアップが毀損しているので自動修復しますというのである。数分かかるかもしれません、どころか20分以上が経過して漸く復元ボタンが現れたのでクリック。すると復元するかと思いきや、また最初のメッセージに戻った。自動修復をやり直した。再度復元ボタンが現れ、クリック。やっと起動した。

インターネットもウェブも正常なので機能は大丈夫だと思われたのだが、驚いたことにセキュリティソフト(ノートンおよびマカフィー)が動いていない。やむなく、アンインストールして再インストールをすべく取り掛かった。アンインストールは成功した。再起動して再インストールに取り掛かった。驚くべきメッセージが出て来た。ウィルスによってシステムが壊されていてインストールできないからウィルス駆除をしてくれというのである。

サイバー攻撃を調べてみると、情報を抜き取るか、何かを買わせるかなど、何らかの利益を目的としていることが分かった。その目的なら、そのような操作をしていることが悟られぬように、言わば秘密裏に潜り込むのが得策である。しかもウィルス侵入を始めとしたサイバー攻撃を防ぐためのセキュリティソフト自身が壊されたなんて、笑い話である。つまり侵入者の目的は、利益ではなくて、私のPCの作動環境の破壊に在ったのだろう。

幸いウィルス駆除に成功した。そしてセキュリティソフトを再インストールした。しかし同時に壊されたWMPは再インストールしようにも、元のものの削除さえ不能という状態にある。他にも機能しなくなったものもかなりあることが分かりつつある。

このサイバー攻撃は、通常の詐欺による利益目的とは思えない。いわば”恨み”による犯行のように感じる。過去に起こった、「誹謗中傷ブログ」の出現や、ブログ内部での設定の私以外による改変などが、或るブログ記事を掲載した時に起きているところからも、今回の攻撃が直近のブログ記事に関係していることが考えられる。

9月30日に『園翁自伝』の一つとして、「地表地質調査での人夫賃横領」を掲載したのだが、その日のうちに非難するコメントが、従来のROKUSUKE(六輔)とYOSUKE(四輔)の中間のGOSUKE(五輔)の名で寄せられた。言わば、警告のようなものだったのだろう。これについては「9月30日のブログ記事にコメントが寄せられたので」と題して10月2日のブログに掲載した。そして10月5日には「誹謗中傷ブログのランクが何故か急落した」を掲載し、さらに10月7日には「園翁自伝」の一つとして「経産省によるメタンハイドレート研究への参加強制(1)」を掲載したのである。自伝に極めて印象深く、忘れ得ぬ体験を書いただけなのだが。

そして今回のサイバー攻撃が翌日の10月8日に起こったのである。関連が当然疑われる経緯なのである。実は、10月7日に経済産業省のメタンハイドレート研究の開始に向けての背景を書いた記事をアップした直後に、はからずも友人から、「経産省はびっくり、あわてるのではないか。また何かいたずらを仕掛けるのではないかと危惧する」と連絡が来た。それだけに、やはり来たか、とも感じている。

この程度の事でもこれほどの攻撃を受けるのなら、社会正義のために頑張る諸士はどれほどの妨害を受けているのかと想像せざるを得ない。だからこそ、魂を売って、転向するものも出てくるのだろう。古賀茂明氏などは、さぞ大変な事だろうと推察する。

 


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