「虎の威に染まる」櫻井よしこ

ソ連時代のサハリンで石油開発のために僅かな人数で自炊生活をしていたころ、食料を持ち込むためにハバロフスク空港での検疫がネックだった。或るロシア通が、「サハリン共産党第一書記の名刺をどれかに貼っておけば、フリーパスになるだろう」と言った。権力者の名前や名刺が「葵の印籠」の役目を果たすのである。森友学園に対する国有地「まるで無償払下げ」問題も籠池氏が安倍昭恵首相夫人を名誉校長とし、一緒に並んでにこやかに写った写真を財務当局に見せた途端に”神風”が吹いたという所に同様の効果が見えるのである。民主党の議員たちも中国の国家主席とツーショット写真を撮るのに嬉々としていたのだ。「虎の威を借る」のは実力の無いものが好んで使う方法である。そしてそれがまた効果絶大だという所に民度の低さがあらわれるのである。

その権力者と親しい間柄になると、今度は「虎の威を借る」のではなく「虎の威に染まる」ようになる。「何でも司令塔」とも言うべき安倍首相の”お友達”(“お”をつけている意味は決して尊敬のためではないことに注意)という加計孝太郎など、国民の誰もが”ワル”“ズル”と知る状態になっても、各所から加計問題について説明せよの声が強くなっても、一向に応えようとしない。自らが権力者になったと錯覚しているのだろう。ま、裸の王様の一種なのだが、わきまえるべき基本が出来ていないことが見て取れよう。

前置きはここまでにして本題に入ろう。産経新聞(6月4日)に櫻井よしこのシリーズ「美しき勁き国へ」が掲載されている。その題がすごい。「米は中朝に原則貫け」というものだ。言うまでもなく「貫け」は「貫く」の命令形である。では誰に命令しているのか、この場合は米国である。日本国民が日本政府に対して「○○せよ」ということには問題はない。他国であっても我が国土領海を侵したり、経済を混乱させたりと直接的影響を与える場合には、例えば「韓国は竹島から出て行け」などと叫んでも一向に構わない。しかし米国が米国の判断で中朝へ対応するのに「こうせよ」というのは内政干渉である。

日頃安倍晋三首相と面談し、食事をしたりするうちに「虎の威に染まって」しまったんだろう。身を律することがおろそかになるとは、その程度の者か。

その記事の中に気になる部分がある。

「私たちは岐路に立っている。完全非核化を比較的短期間で達成し、拉致が解決されれば、日本は喜んで協力する。それまでは一切協力できないという原則をいかに守れるか。英知を結集して事に当たるべき時だ」

とあるが、「日本は喜んで協力する」と櫻井よしこが何故言えるのか。櫻井よしこは日本の代表者ではあるまいに。思い上がりが過ぎる。いや、本当は安倍晋三首相が言ったことをさして考えもせずそのまま自分の意見の様に書いてしまったのだろう。書き手は別人と分かってしまうような文章である。お粗末の感はぬぐえない。

 


アヴェード ヴァスクレセーニィヤ(みちたけランチ)(204)

台風5号接近による梅雨前線の活発化で雨模様の仙台である(6月10日)。気温も前日から10度も下がり、厚手のものを羽織る一日となった。

本日の特別ランチは「フグの白子の米粉フリット」である。小蕪とサツマイモを付け合せ、ポン酢ドレッシングが掛けている。フグは山形産のゴマフグだ。このゴマフグは元々毒をもたないのだそうだ。米粉を使うために外側はカリッと仕上がっている。一噛みすれば中のクリーム状の白子がまるでとけるかのように流れ出て口に広がる。堅めの、中にクリームが入ったシュークリームに似た食感のコントラストだ。旨い!美味い!

デザートは黒ゴマ豆乳プリン、ゴマの香りが口だけでなく鼻にも満ち満ちてくる。

 


園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(143)禁煙

39歳でジャペックスオマーンに出向したのだが、或る日家内が乗る自転車の後を走ってついて行こうとして何とも息苦しいことに気が付いた。かつていくらでも走っていられただけにその状況は愕然とさせるものだった。考えられる原因は二つ。喫煙と運動不足である。そこで禁煙することにした。挫折しないために禁煙日を設定した。40歳の誕生日に禁煙することにしたのである。悲惨な誕生日が始まった。一日目はつらい。二日目はもっと辛い。約1週間は辛いと言うか苦しい日々だったが、その後は楽になって行った。そして2週間がたち、もう大丈夫だと思えるようになった。

寝ている時にたばこの夢を見る。夢の中でたばこを吸いかけて、いかんと我に返ることが続いたが、それも時とともに減って行った。以来現在まで1本の煙草も吸っていない。その気になりさえすれば禁煙は難しくないと思う。

同時に毎晩、ジョギングをすることにした。始め1キロ、そして5キロを30分のペースで走るようにした。

 


父、小野雄三を偲んで(4)朝鮮からの引き揚げ

父が朝鮮は京城近くの水原の高等農林専門学校の教授をしていた昭和20年の7月17日に長男、誠が生まれた。ところが1か月もたたないうちに大日本帝国は敗戦してしまった。その瞬間朝鮮に滞在する日本人の身辺は危険となった。何とか日本に帰らねばならぬと言う状況なのだが生まれたばかりの赤子を伴うと言う最悪の条件の元にある。多くの荷物を持つわけにもいかない、徒歩での逃避行も覚悟しなければならない。日本人婦女子に対するレイプも頻発する中、母も髪を短く切ったと言う。

有り余るほどあった金を持つのを諦め、父は京城の街に赤子のための粉ミルクを買いに、世情騒然の中出かけて行ったと言う。ミルク、おしめを軍用トランクに詰め、その他もろもろをリュックに詰めて一路釜山に向け逃げたのだそうだ。その途上のことは聞いていない。恐らく随分ひどい体験をし、子供にも言いたくないことばかりだったのだろう。

釜山について、港の岸壁の水道が出っぱなしになっていたので、そこでおしめを洗ったとだけ聞いた。これで帰国できると気が緩むのを感じたとのことだった。九州に上陸したが、東京は焼け野が原であると聞き、田主丸に向かった。九州随一と言われる果樹園を経営する土屋喜久氏を頼ったのである。

土屋喜久氏は父、雄三が、南支、仏印と転戦した近衛捜索連隊の小野小隊における父の当番兵であった人である。オランダ軍3千人との降伏交渉に父に従って乗り込んだ人でもある。その土屋氏の元に数カ月もいただろうか、赤子も少し大きくなったころ、東京に向かうことにした。しかし東京には何もなく、母の実家のある宇都宮に向かい、そこでようやく落ち着いたとのことだった。

 


拉致被害者は北朝鮮の人質であったが、今や米国のつけ回しの根拠にもなった

今回の米朝会談を見て感じるのは、指導者たるものが、利害得失だけで政治・外交を行うという特徴だった。そこには理念・フィロソフィーというものが見当たらないのである。如何にも人間としてのグレードが下がった感が強い。これは我が国においても友人に特区制度を作ってまで利益誘導するトップが君臨すると言うことからも同様の傾向である。

拉致被害者は北朝鮮にさらわれた人たちだ。小泉訪朝の時に合計5人が帰ってきた。北朝鮮は拉致を認めた。その理由は人道的配慮なんかではない。拉致を認め、被害者を返したら1兆円の援助をするなどと言う(密かにしていたらしい)提案に乗ってきただけである。つまり北朝鮮は身代金要求のための誘拐犯の態度をとったわけだ。

年月がたち、米朝の会談が行われ、朝鮮半島の非核化が論じられるときになった。北朝鮮は拉致被害者返還の条件と同様に経済支援との見返りを要求した。トランプ大統領は認めた。但し、その経済支援は日本が積極的に行うだろうと、つけ回しのようなことを言いだした。非核化はICBMで米国が核攻撃されないために要求していることなのにである。しかしつけ回しの根拠になることに思い当たることがある。自分で北朝鮮に何も言わず、何もせずに、トランプ大統領に「北朝鮮に言ってやってください」とお願いしたからなのである。どこから見ても「外交の安倍」は「稚拙な外交の安倍」にしか見えないのである。拉致被害者を北朝鮮と米国の二つの国に利用されるようになったのは安倍外交の「負の成果」と言えよう、しかも甚大な。

しかしこういうことを考える官邸の頭脳と呼ばれる人たちの能力のないこと甚だしい。将来「亡国内閣」として振り返られる可能性もあるのではないだろうか。

それにしても家族会の人たちは気の毒である。純粋な家族を思う気持ちなどとは無縁の、拉致村を作り、それで稼ぐ連中に利用されてばかりなのだから。今まで誰一人俺が代わりに人質になると言った政治家はいないだろう。過激派のハイジャックの時にはいたのである。その違いを考察すれば政府の対応も予測がつくはずだ。

さて今朝の産経新聞の一面トップには、

「北との会談 わたしの番だ」「私は だまされない」

との大見出しが躍る。安倍首相が、米朝会談によってきっかけを作ってもらった拉致問題に関する日朝首脳会談について安倍首相が決意を語ったとの記事のものである。1番目は、日本には首脳会談を北朝鮮に提案・実現する外交力がないことを如実に示している。コピーは「外交の安倍」だが実態は異なるのである。虚像と言うべきか。2番目は、「そうかな?」と言うのが正直な感想だ。森友問題にしても加計問題にしても、言行不一致はこの人の特性である。私はお金持ちの家庭の、甘やかされて育った子供がタフネゴシエーターになるとは信じない。また、米国大統領は軍事攻撃、それも先制攻撃と言う手段を持ち、且ちらつかせて交渉に臨んだ。安倍首相に何があると言うのだ。産経新聞は記事の脇に、社会部編集委員、中村将の解説を載せている。そこには、「(拉致問題を)解決すれば、さまざまな支援ができ、それは北朝鮮が未来を描く上で、大きな利益になるということを理解させなければならない」と書き、そして「安易な妥協は許されない」と記している。

何故拉致被害者を返させるのに金を払うのかが私には理解しがたいが、逆に安倍首相には経済支援との名目で北朝鮮に金を出すほかに何ら手段がないことを示している。これでは交渉と言っても、金をいくらにするかと言った、極めて限定的な“交渉”に過ぎないだろう。決意を“語る”だけで成就するなどと言う甘い世界など存在しないと思う。今まで、多くの国に経済援助という名目で金を撒き、ロシアに占拠された北方領土に関してまで経済協力をし、韓国が不法占拠している竹島には見て見ぬふりを続けてきたのである。外交に巨大な誤りをしないかと心配である。「騙されちゃった」では済まないのだから。

それにしても、何やら北朝鮮に金を与えたがっているように見える論調が気になって仕方がない。国全体に交渉能力がなくなっているようにも感じる。

 


起きる確率の高い南海トラフ地震の被害額が1,400兆円以上と言うなら

土木学会なるものが南海トラフ地震が起きた場合にその被害額が1,400兆円以上と算定した。そして、インフラを整備すればその6割は防げるから「国土強靭化」を進めるべきだと提言したと言う。第三者が言うならともかく、土木屋の学会が、土木屋がもうかるような政策提言をすると、いかがわしく感じるのは私だけではあるまい。今まで談合のない受注などないと言っても良いほど談合しては受注価格を上げ、結果的に国民に損をさせてきた土木屋の言うことなど怪しいことこの上ない。

地震被害を回避しようとして「土木被害」を受ける可能性が大きいのである。

日本はいくつものプレート境界が存在する所に位置する。それに関連して火山の噴火も、地震もいたるところで起きうる。そういう自然の力に人間が、科学を駆使しても太刀打ちできないことは既に明らかではないか。自然の力に正面から対抗するのは愚かである。外し、かわし、避けると言った対処法で臨むのが知恵というものだろう。

突いてくる槍を甲冑で防ぐことばかり考えている馬鹿者に見えないか。槍をかわせば、かわす能力があれば甲冑など重いだけで無駄である。自然災害への対処を欲得づくで考えるから対応を間違うのだ。災害による損失よりも馬鹿な対応による損失の方が大きいのではないか。東日本大震災が起きた時に、「これで当分仕事の心配はない」と喜んだという土木業界に、災害対策など立てさせてはならない。「仕事探しは…」ならぬ「仕事づくりは地震から」に必ずなる。


弱者に配慮がない仙台市行政

奥山市長の時にも一度指摘したのだが一向に改善されないことがある。非課税世帯に対する水道基本料金の免除措置だ。制度自身は良いのだろうがその手続きがおかしい。

若林区役所に出かけてみれば多くの年寄りが非課税証明書の取得窓口付近にいる。非課税世帯【住民税】が対象というのだから、当然高齢世帯が多くなる。カウンターから市の職員が声をかける、

「書類をお忘れですよ」

気が付いた高齢の女性が、窓口に取って返し、

「イレモノの封筒だけ持ってきちゃった。何も分からなくなってしまって」

と自嘲気味に言った。

別の男性は、申請書を書きかけては丸めて捨て、を何度も繰り返している。簡単な申請用紙の記入も容易ではない状態のようだ。

しかし、申請し、仙台市から、仙台市税などの非課税の証明をとって、仙台市に提出しなければならないのである。

お分かりだろうか。仙台市が求めている非課税の証明書は仙台市が発行するのである。そしてその発行者にその証明書を添えて、私は非課税でございますからと水道料金減免を願い出るという仕組みだ。それも足腰も、判断能力も衰えた高齢者に、往復の危険を冒しても区役所まで来いと云うのである。

非課税か否かなど仙台市が端から知っているのである。どうして仙台市が知り、仙台市が発行する証明書を仙台市に提出しなければならないのだろう。こんなバカなことをするのは、市長が市民のことも、自らのシステムのくだらなさも分からぬことを意味しているのである。こんなことしなければ仙台市職員も減らせ、その他のことに税金を使えるだろうに。余程馬鹿がそろった役所なのだろう。但し、窓口の職員は皆このことに気が付いている。「その通りなんです」との声が返ってくるのだから。

 


トランプは拉致問題の露払い?

北朝鮮による日本人拉致問題は問題ではなく国際犯罪である。安倍首相が就任時にも「私の内閣で取り返す」と言っていたが、この9月で総裁の任期切れだ。つまりもう拉致被害者が全員帰国していなければいわば“公約違反”である。そこをほうかむりして、総裁を3期出来るように規則を変えて、3期目で取り返すような発言をしている。総選挙や総裁選が近づくと票集めのために急に拉致問題解決を言い出すのは毎度のことなのである。

そもそも日本政府は国民を大切になどしてこなかった。ブラジルなどへの移民が、実際には棄民として扱われた歴史を見るが良い。イラン内乱の時にテヘラン空港に集まった日本人200人超に対し、救出のための飛行機を派遣させなかった日本政府、実際に救出機を派遣し、東京まで届けてくれたのはトルコ政府だったのである。これらから分かるように、日本政府は日本国民を救おうとなどしてきたことはないのではないか。

そして感情的にならずに考えてほしいのだが、一発で何十万人が殺害される核ミサイルの問題の方が、十人〜数十人と言われる拉致被害者問題よりもはるかに大きな問題であることだ。それは現実論として受け入れざるを得ないことである。事の大小、軽重を政治はしっかり認識し、判断しなければならない。メディアと共にポピュリズムにはまり込んでいるのではないか。ただ、軽にしろ重にしろ、対処能力に欠ける日本政府であることが悲しい。

安倍首相が本気でないことは、司令塔にはなりたがるが、そして最終的には日朝会談で解決すると言うが、実際はトランプ米大統領が、米国の安全保障にかかわるからと開催する米朝会談で日本人拉致問題について発言してくださいと頼むことしかできないのである。5月下旬に訪露し、日ロ首脳会談を行い、北方領土問題にも言及し、成果を得たはずだったが、ザギトワに秋田犬を贈呈するなどという、言わば私ごとに昭恵夫人と参加するなど、遊んでいるとも見える余裕を見せたが、6月9日にはロシアは北方領土の国後、択捉は勿論のこと、かつての2島返還合意の対象となった色丹島にまでサハリンから光回線を敷設すると通告してきた。明らかな北方領土交渉の後退であり、安倍外交なるものの失敗は明らかである。もっとも、経済協力を領土の不法占拠者に提案する所から、取り返す意思など持ちあわせぬことは分かるのだが。自国民を騙す、その嘘が何とも許せない。信頼を寄せる気にならないのは当然ではないか。

もし安倍首相が司令塔で、トランプ大統領がその意を受けて北朝鮮に安倍首相の意を伝えると言うなら、トランプは安倍の露払いか。こんな非現実的なストーリーを信じるのは愚かなことではないだろうか。「話しておいてやったから〇○をしろ」と要求されるのが目に見えているように思う。

 


| 1/596PAGES | >>

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>

selected entries

archives

recent comment

  • ブログに侵入したのは矢張り石油資源開発だったのか?
    株ウオッチャー (02/04)
  • 何者かがブログ内検索機能に手を加えたのかも知れぬ
    株ウオッチャー (02/02)
  • 園田豪のウィキペディアに(株)石油資源開発が関与していた!
    某読者 (01/29)
  • 誹謗中傷ブログ
    薗田豪 (01/21)
  • 園翁自伝(85)駿府時代(21)桐谷文雄先生
    飯塚靖 (01/07)
  • 国際石油開発帝石(Inpex)のイクシスでのトラブルの歴史
    K.Takamatsu (12/12)
  • 「日本語が危ない」ではなく「日本人が日本語を知らない」というべきだ
    giinnokoe (12/09)
  • 会社の状況からタクシー券の配布が出来ない!?
    giinnokoe (10/19)
  • 園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(104)「海外探鉱基本戦略(案)」の作成と社長への提出・説明
    giinnkoe (09/06)
  • 園翁自伝(石油資源開発時代回顧録)(39)東大の先輩
    平山 次郎 (08/12)

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM